Mag-log in翌朝。 目を覚ました2人は朝食を済ませてエストへ向かった。 「指輪楽しみだねぇ!」 「あぁそうだな」 もう自然と手を繋いで歩くようになった。幸せだ。 エストに着くとあの店員さんが迎えてくれた。 「いらっしゃいませ!...手を繋いでおる...付き合っていないのに...あぁはよ付き合え...」 なんかまたトリップしてらっしゃるね。 まぁこれにも慣れたな。 「...あのー?指輪出来てますか?」 「...あぁもう明日からこの二人を見れないなんて...何を楽しみに生きていけば.....」 「おーい。戻ってきてくださーい」 「はっ!...コホン。失礼致しました。指輪出来ていますよ!...こちらになります。こちらの黄色い石がダメージ軽減、紫色の石が治癒効果向上のものとなります」 店員さんが説明してくれる。 説明を受けた指輪をハルが受け取る。 ん?なんでハルが受け取るの?俺のだよね? 「ありがとうございます!...ユウキ。手を出して」 ...え?まさかの?これは?もしや? 言われるがままに手を出す。 「ちーがーうー!なんで右手を出すの?違うでしょ!」 「彼氏さん...それはダメですよ!せっかくの雰囲気を壊してますよ!やり直しです!」 はい。二人からめっちゃ怒られました。 いや左手かなって思ったんだけどね。 そして彼氏じゃないのよ。彼氏じゃ。 「ご、ごめん」 「...コホン。ユウキ。左手出して」 「あ、そこからやり直すのね。...ごめん。はい」 サラッと左手って言われました。 「ユウキいつもありがとう。これからもよろしくね!」 ハルがそう言って俺の左手の薬指に指輪をはめる。 「あー!こんな!こんな幸せな瞬間に立ち会えるなんて!式は!!式はいつですか!!子供!子供は何人ですか!!」 なんか1人おかしなテンションの人いるけど放っておこう...。 「ハル...。こちらこそありがとう。これからもよろしくな」 「へへ。なんか照れるね。」 「そうだな」 「キスは!?ここでキスではないのですか!!?」 「...コホン。店員さんもありがとうございました」 「...はっ!...失礼致しました。尊さが限界値を超えていたようで...。またいらっしゃって頂けることをほんっとうに!心から!お待ちしておりますっ!」 力の入り方おかしい
「こちらは彼女さんと同じ指輪の男性用になります」 そう言って店員さんが指輪を出してくる。 ...彼女さん。いい響きだ。彼女ではないんだけども。 「効果は同じで風と火の効果を若干高めるものですね」 「うーん。デザインはもちろん同じだからそれはいいんだけどなぁ」 ハルは何か思うところがあるようだ。 「何か違うのか?」 「んー。デザインはいいんだけどね。...すみません。効果だけ変えることってできたりするんですかね?」 「こちらの石を他のものに交換すれば出来ないことはないです。ご希望の効果が出る石があれば...ですが。どういったものがご希望でしょうか?」 なるほど。あの石が効果を出していると。 「出来れば少しでも受けるダメージが減るとか、自然に回復するとかって効果がいいんです。ありますか?」 「は!それはつまり彼氏さんの事が心配ということ!なんて尊い!なんて健気!あぁ…尊い……生きてて良かったぁ」 完全に自分の世界にイッちゃってるね。この人。 これいちいちこの反応する感じ? 「あのー?どうですか?」 「.....あ。ごめんなさい!えっとその様な効果の石...ありますね。ちょうど受けるダメージを減らす、治癒効果が高まる。両方ございます。ちょうど石は二つ付けられますので!」 あるのか。 それを聞いてハルが嬉しそうに答える。 「じゃあそれでお願いします!」 「かしこまりました!誠心誠意を込めて石を交換させていただきます!!」 ...そんなに込めなくてもいいんだけどなぁ。 普通にやってくれればいいのよ。普通に。 「交換させて頂きました指輪のお渡しが明日になってしまいますがよろしいでしょうか?明日の朝イチには完了してると思います」 交換には少し時間がかかるのか。そりゃそーだよな。 「明日の昼にラキアを出発する予定だったので大丈夫です」 「では...こちらが交換表になります。明日お持ちください」 「わかりました」 指輪の予約をして店を出る。 「へへへー。明日が楽しみ!」 「うん。正直俺も楽しみだよ。そもそもペアリングどころか、指輪なんて初めてするんだよね」 「え!そうだったの??それにしてはこの指輪のデザインとかいいじゃん!センスあるね!」 それは...あの店員さんのおかげなのよ。 ありがとう店員さん...。 「そ
ラキア三日目の朝を迎えた。 「おはよー!ユウキ!」 「おはよう。ハル」 昨夜ある種の告白をした訳だが、 ハッキリと好きとか付き合おうとかって話では無かったので、特に関係は変わってない...こともないか。 お互いに一番特別な相手。 今はそれでいいんだと思う。 「さて、今日はどうするんだ?明日にはタリスに戻るわけだけど。ハルの買い物は昨日結構したよね?...まさかまだ欲しい物が?」 「無いわけじゃないけど...。今日はユウキの服を買おうと思います!ユウキこっち来て何も買ってなくない?」 そう言われてもな。元の世界でも仕事で着るスーツ以外私服なんてほとんど持ってなかったからなぁ。 「んー。この冒険者の服あれば...」 「ダメでーす。私が選んであげるからね!」 ...ハルに選んでもらえるならいいか。 しかし、今日も買い物長くなりそうだなぁ。 朝食を済ませた後ラキアの街へ繰り出した。 自然と手を繋いで歩けるようになっていた。 やっぱ関係が変わって無くはないってことだな。 ...手汗ヤバイけど。 〜〜〜 疲れた...。 あんなにハルが俺の服で悩むとは思わなかった...。 「これ着てー!あ、これもー!」 「うーん。こっちの色だと合わせるのが...」 「これユウキに似合うんだけど、そーすると私が合わせるのが...」 「あー。これいいなー。めっちゃ似合う。でもこっちも...」 と完全に着せ替え人形でした。 まぁ結果ハルも満足したみたいだからな。 「ユウキー。夕飯までまだ時間あるからもう1個行ってもいい?」 「...あぁいいよ。どの店行きたいんだ?」 疲れを隠して答える俺。 「疲れてるね?まぁこれだけ買い物付き合ってくれたもんね!ありがと!」 隠せてないね俺。 「まぁ普段これだけ買い物することないからなぁ。で、どこ見たいんだ?」 「...んっとね。ユウキが買ってくれたこの指輪のお店行きたいの」 ハルがちょっと照れくさそうに指輪を触りながら答える。 「エストか。どうした?指輪のサイズは例のごとく自動で合ってるはずだけど...」 「ううん。そうじゃなくてね...。私からもユウキにプレゼントしたいなぁって。...指輪を」 ハルの頬が真っ赤だ。...可愛すぎか。 「ありがとう。本当はさ、その指輪買う時ペアリングもあ
こっそり指輪を買った翌日。 今日はハルが昨日回った店の中から欲しいものを買うとの事で2週目となった。 これ、明日はどうするの? 今日買うんだよね?明日は? 「まずはー。洋服から行ってみよー!」 「昨日見た店だな?」 「うん!この白いワンピース可愛くない?旅してる間は着れないけど、休養日とかならありかな?って」 「まぁしばらく無理して稼がなくてもだしな。次の目的地決まるまではのんびり出来ると思うしいいんじゃないか?」 「ユウキー?私は可愛いかを聞いているのだよ?」 ジト目でハルに言われる。 あ、質問そっちがメインなのね。 おじさん読み間違えたよ。 「ごめんごめん。うん。ハルの雰囲気にピッタリだと思うよ」 「へへへ。じゃあまずはコレ。はい。ユウキ持っててね?」 そう言ってハルがワンピースを渡してくる。 この調子で買ってくわけだね。 …もしかして全て感想聞く感じかな? おじさんの語彙力足りるかな? 一軒目で休みの日の服を八着買いました。 ハルさんに一週間は七日しかないんだよ?と言いました。 はい。当然怒られました。 続いて二軒目。 「ここは…冒険用の服装ってことかな?」 「うん。ルーナさんにもらったこの服も何着かあるし、デザイン嫌いじゃないけどいつも同じなのもねー」 結果冒険用の服も十着買った。 ...十着...。 三件目… 靴屋。 ハルは百足なのかな?人間には足は二本しかないんだよ?なんで十足も必要なのかな? って顔してたら店員さんに「女性はそういうものなんですよ」と諭された。 そういうもんなんだね。また一つ賢くなったよ...。 …四件目。 昨日の下着屋 ここは流石に外で待ちました。 ハルからは「試着したの見るー?」とニマニマ顔でからかわれました。 大人をからかうんじゃない! 五軒目、六軒目、七軒目… 心を無にして。それでも笑顔で付き合いました。 世の中の彼女持ちの男性はみんなこの苦行を乗り越えてるんだろうなぁ。 でも七軒目の雑貨屋でいい事を聞けた。 この街にカップル向けの展望台があると。 この街は魔法の灯りが多く灯っているので夜景が綺麗らしい。 デートと言えば夜景。 …簡単すぎると言うんじゃない。 ベタなのがいい事もあるんだ。…あるよね?……ないかな? と心の中で葛藤してはいた
ラキアに到着し、宿も確保した。 さて買い物開始…と思ったのだが。 「ハルさん?お店入らないの?」 そう。街に繰り出したもののハルはどこかのお店に入ることもなく、ただ街中を歩き続けるだけなのだ。 「んー?今日はとりあえずどんなお店があるのか見てるんだよー。あ、ユウキ入りたい所あったら入っていいからね?」 「今日は買わないってこと??」 「んー。これだ!ってお店あれば買うかもだけどー。あー。こっちにすれば良かったー。とかしたくないじゃん?」 なるほど。別にそしたら両方買っちゃえば?とか言いたいけど地雷だと困るので黙っておこう。 しかしつまりは、街の店全部回るってことか。 そこそこ広いぞ? それから日が暮れるまで数時間歩き、 宿に戻るのであった。 クロネコ亭も食事が食べられるタイプだったので夕飯はクロネコ亭で。 トオルさん程では無かったがそこそこだった。 「ふー。ハル明日買い物する店は決まったのか?」 食事を食べ終わりハルに聞いてみる。 「買うかは分かんないけど見たいお店は何個かあったよ!明日は試着して回る感じかなー。 「…買うわけではないんだ?」 「そうだよ!失敗したくないからね!ユウキは何かあった?」 明日も歩きそうだなと思いつつ… 「俺はトオルさんに聞いたお店を見てみようかなって」 「あー。武器のお店だっけ?」 「あぁ。この先何があるかわかんないしな」 トオルさんから聞いたお店はエスト…装飾品の店だ。だけどハルに伝えてあるのは武器の店。 そう。俺は今回ハルにサプライズをしようとしている。 二人で買うのもいいんだけど…。 こっそり買ってプレゼントしたいなと。 そのまま告白…はしないつもりだ。 好きだって伝えたいとは思ってる。思ってるけど…。 きっと別れがあるから…な。 問題はどうやって別行動するべきか。 なのだが、それもトオルさんに習った流れで行くつもりだ。…人に教えて貰ってばかりだな。 「じゃあハルがミンクを見てる間に俺も見てくるね」 「はーい。別にユウキ一緒に入ったって良いんだよ?」 ミンクと言うのは…そう。女性用下着のお店だ。 「いや、勘弁してくれ。それはキツイよ」 「ふふふ。照れてるんだね?」 「照れるってか恥ずかしいよ。どこ見ていいのかわからんし。ほら、そろそろ買い物行くぞ」 「
ラキアへ出発する日の朝となった。 昨日はあのまま一日ペガサス亭でのんびり過ごした。 ハルはナツキさんとずーっと喋ってたな。 俺が部屋に戻ると着いてきちゃうので俺も食堂に居て、トオルさんカオルさんと話をしてた。 まぁほんと何も無かったな。のんびり過ごさせてもらった。元の世界であんなにゆっくりしたのは子供の頃以来ないんじゃないかな。 と、ゆっくりした俺たちは翌日ラキアへ向けて出発する。 「よし。行くかハル」 「うん!…今回は見送り無いんだねぇ」 確かに神殿を出る時は見送ってもらったな。 今回は街の門まで来ているが誰もいない。 「まぁ今回は買い物して戻ってくるわけだからな。旅ってよりは…旅行か」 「そっか。そうだね!楽しみだなぁ。とりあえず途中の中継地点まで行くんだよね?」 「あぁ三箇所教えてもらったから進み方次第でどこに泊まるか決めよう。」 「ねぇねぇゆーきー」 ハルがいつもと違うトーンで呼びかけてくる。 「どうした?変な声出して。」 「変な声って…。まぁいいや。神殿からタリスって半日で着いたじゃん?今回休まなければ一日ぐらいって話だよね?」 「あぁ。そうだな」 「でさぁ。ルーナさんが神殿からの時、数時間で着く方法教えてくれたじゃん?」 おい。ちょっと待て。このお姫様、まさか…。 そのまさかだったようで、 ハルがこちらを向いて両手を差し出して… 「抱っこー」 マジかよ…。 「ハ、ハル?確かにそれなら一日も掛からず到着する可能性はある。けどな、途中魔物出るかもしれないだろ?」 「それは私が魔法で倒すー。抱っこー。今度してくれるって言ってた〜」 駄々っ子か…。 「本気か?」 「うん。割と本気!それだけ早くユウキとデートしたいんだよ?ねぇねぇー」 これまでこんなにわがまま言う事も無かったか…。 しかしどういう風の吹き回しだ? 昨日ナツキさんと何か話したのか? 「…ふぅ。わかったよ。…ではお姫様。抱っこの仕方は何がよろしいでしょうか?」 「それは…もちろん!お姫様抱っこ!!」 ですよねぇ。 まぁ闘気を使い続ける訳だから修行になると思うか。 むしろどこまで使い続けられるか気になる所でもあるな。 「じゃあ身体強化を…はっ!…よし。では失礼しますよ姫?」 「よしなにー」 めっちゃニコニコのハルを抱き抱える







