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10.これから

Author: 犬畜生
last update Petsa ng paglalathala: 2026-08-25 09:45:47

30分程完全に放置されて、2人が戻ってきた。

ハルの機嫌は治っていた。

「なんだったんだ?何話してたんだ?」

「お待たせー。なんでもないよー。ルーさんめっちゃいい人ー。大好きー!」

「あらあら。ハル様ったら」

…なんなんだよ。

「それより話の続きー」

「そうですね。ユウキ様のその腕輪がもし、壊れた際のお話をしますね」

…なんか物騒な事を言い出したな。

「本来これはお話しないのですが、お二人の役割が正直特殊、いえ特別なものですのでお話致します。私の水晶を宿す者クリスタラーが作るクリスタルですが、…これは私の生命力を元に作っております」

…重い。予想以上に重い。

「そちらの腕輪でしたり、昨日の水晶などはほとんど生命力を使っておりませんのでご安心を。ですが…」

「ですが?」

「ユウキ様を封印する…となると恐らくですが、私の命と引き換えになると思います」

…重い。どちゃくそ重い。

「先程ハル様にもお話しましたが、本来私の立場であればユウキ様のことを封印するべきなのが正しいかもしれません」

「そうだな…俺もそう思うよ」

「ですが、お話した通りお2人を信じたいと言うのが私の気持ちです」

「封印したらルーナさんも死んじゃうかもしれないもんね?」

言い方…。言い方軽いだろ…。

「そうですね。私もまだ死にたくありません」

乗るんかい…。まぁいいんだけどさ。

「そこでこの腕輪に話戻します。その腕輪が壊れるときは力が暴走している時です。腕輪が壊れた際私がその場に転移する仕掛けが施されています。もちろんハル様が近くに居らっしゃると思いますし、ハル様の力で事なきを終えているかも知れません。ですが…」

「ですが?」

「ハル様が近くに居らっしゃらない、もしくはハル様の力で止められない。そういった時私が封印させていただきます。ユウキ様達を信じると言っておきながら保険をかけているようで申し訳ございません」

なるほど。もしもの時は自分の命で止めてみせる。その為に力が暴走してるかを確認するためのこの腕輪。

腕輪ってより首輪だな。そしてそれが俺を自由にさせる条件ってことか。

「いや、ルーナさんは悪くないだろう。そもそも誰が悪いって言ったら…俺じゃないか?俺と言うか俺の力と言うか…。」

「それこそユウキ様が望まれたものでは無いのではないでしょうか?…実は心の奥底で…とかでしたら…まぁと思いますが」

「そんなことはない!って言っておくよ」

実は心の底で世界を滅ぼしたいとか思ってる…か。

そんなことは無い。と思うけどあの力に飲まれかけた時…。

(ソレガ貴様ノ本質ダ)

(我ハ貴様ダ。ソシテ貴様ハ我ダ)

ってなぁ。とは言え違うと言うしかないよな。

別に滅ぼしたいとか思わない。

「大丈夫!何かあっても私がいるよ!近くに居ないとかないよ!」

「ありがとうハル。でもそもそも俺が暴走させない事が一番だな。…どうすりゃいいのかよくわからんけど。でもあの力が必要無いくらい強くなればいいんだろうな。きっと」

「そうだよ!ユウキならできるよ!」

無邪気に言ってくれるな。

でもハルがいるなら、ハルがそう言ってくれるなら…できそうな気になってくる。

「話はわかった。でもその内容でさっき二人であんなに話してたのか??」

「あ。えーとね。まぁそんな感じだよ!ね?ルーナさん!」

「はい。後はハル様に腕輪ですから、指輪では無いと…」

「あー!あー!あー!ルーナさんそれはダメ!」

「腕輪がどうした?やっぱハルも欲しかったって?」

「いえ欲しいのは腕輪ではなくゆび…」

「あー!いー!うー!えー!おー!」

「なんだそれ?」

「いーの!ルーナさんもやめてー!」

「ふふふ。申し訳ございません。ハル様が可愛らしくてつい」

…なんかよく分からんが。ハルが可愛いのは同意するが。

「まぁ2人が仲良くなったのなら、いいか」

「そうだよ!仲良しだよ!」

「で今後俺たちはどうすればいいんだ?確か今後のことも話してもらえる…だったよな?」

「はい。もちろんです。先程ご説明した通りこの世界には魔物がいます。そしてハル様の役割ジョブは(世界を救う者)となりますと、戦う力は必要になるのでは無いかと。もちろん救うのに戦いだけが全てでは無いと思いますが」

「まぁ力が無ければ救えないものもあるだろうしな。」

「力があっても救えないかもしれないけどね!その場合どうすればいいんだろう?」

「まぁその時はその時だ。でルーナさんまずは戦う力を身につけるってことだな?具体的にはどうするべきだ?いきなり旅に出てスライムから倒すか?」

「スライムをご存知なのですか?!あの強力な魔物を…。剣は通らず、槍も刺さらず、魔法も吸収してしまうため効かず、倒したと思ったら分裂し、1匹が100匹になり、終わらない戦いになるあの恐ろしい魔物を…」

おっと。この世界のスライムはとてつもなく強い存在だったようだ…。ってそんな存在どうやって倒すんだよ…。

「あ、いや知ってるわけでは無いんだ。ただ元の世界に…な。あ、いた訳でもないんだが」

「私も知ってる!あのドラゴ…」

「やめなさい!ベタだけどやめなさい!」

「えー。何がベタ?ベタベター?」

「それもちょっとマズイからやめなさい!」

危ない危ない。って何が危ないのかもわからないけど、何か危険な感じがした…ぞ。

「話を戻そう。力の身につけ方だが…」

「はい。この神殿内にそれぞれ闘気と魔力の使い方を教えられる存在がいます。お2人にはそれぞれを学んで頂きたいのですが、同時に闘気、魔力とはいかない為、二人で一緒に闘気、魔力と進めるか、別々に闘気と魔力に別れるか…」

「一緒!絶対一緒!譲らない!一緒!!!!」

ハルが食い気味に叫ぶ。

そんなに昨日1人だったのが嫌だったのか…。

そりゃ知らない世界で1人きりは嫌だよな。

「ではお2人同時に行いましょう。まずは…魔力からにしましょうか」

まずは魔力から学べるようだ。

…魔法。正直ワクワクするな。

異世界に来たって感じがする!

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