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第232話

作者: 星柚子
北斗の母校の学部長からまで、一本の電話がかかってきた。

「その……北斗、いや、伊集院社長」学部長の声はひどく気まずそうだ。「今年の新入生入学式の進行に、少し変更がありましてね。ですので、伊集院社長のスピーチは……今回は、不要ということになりました」

少し前、学部長は自ら電話をかけてきて、今年の入学式では優秀な卒業生代表として、北斗に壇上での講演をお願いしたいと言ってきた。

北斗も、それを了承していた。

それが今になって、突然「不要」だと言った。

――ふん。進行変更だなんて、建前に決まっている。学校の上層部も、自分の不倫の噂を耳にして、影響が悪いと判断しただけだ。

だからといって、北斗が厚かましく「それでも話させろ」と食い下がるはずもない。彼は感情を抑え、淡々と答えた。「……そうですか、分かりました」

そう言って、電話を切った。

深く息を吸い込み、心の中で自分に言い聞かせた。ああいう連中のことなんて、気にする必要はない。自分は堂々たる伊集院グループの社長だ。腹が立って、彼らと同じ土俵の上に立つ必要などない。

それに今は、こんな些細なことで時間を割いている場合ではない。伊
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