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第281話

Author: 星柚子
中村秘書は眉をひそめ、腑に落ちない様子で言った。「社長のご指示ですか?」

正修の秘書は、厳しい選考を何度も経て選ばれたエリートばかりだ。

ところがこの女性は、人事部のマネージャーに突然連れて来られた人物で、インターンでもなければアシスタントでもない。いきなり正修の秘書にするという。

しかも、最近秘書部で採用を行うという話は、自分は一切聞いていなかった。

「そんなに細かいことは聞かなくていいですよ」人事部のマネージャーは意味ありげにウインクしながら言った。「とにかく、社長が反対することは絶対にありませんから」

若い女性は中村秘書に向かって微笑みかけた。「中村秘書、はじめまして。これからどうぞよろしくお願いします」

中村秘書は目の前の女性を見た。なかなかの美人で、雰囲気も悪くない。

その笑顔には、どこか自信のようなものもにじんでいる。

ふと、中村秘書の脳裏に大胆な考えがよぎった。

まさか、この人が――社長の恋人なのでは?

突然会社に現れたのは、社長を驚かせるため……?

人事部マネージャーの表情を見ているうちに、中村秘書はますます自分の推測が正しい気がしてきた。

もし
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