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第656話

作者: 星柚子
原田家は九条家の姻族であり、京市の四大財閥には及ばないとはいえ、近年の原田グループの発展は目覚ましい。その10%の株式は、決して小さな額ではなかった。

たとえ奈穂が水戸グループの後継者であっても、原田グループの株式を軽く見るはずがない。しかも、この10%の株式は、彼女が無償で受け取るものなのだ……

驚かないはずがなかった。

「大丈夫だよ」正修は彼女の手をしっかりと握った。「外祖父が君に渡したいと言っているなら、受け取ればいい。君が受け取れば、外祖父の心の負担もずっと軽くなるはずだ」

そう言われても、奈穂はどうしても気が引けた。「でも……佳容子さんと伯父様も、賛成しているの?」

正修はくすっと笑った。「本当に、変なことを聞くんだな」

奈穂はきょとんとした表情で彼を見つめた。

「君は俺の婚約者だろう」正修はどこか呆れたように言い、手を伸ばして彼女の頬を軽くつねった。「これから一生を共にする相手だ。恋人であり、家族でもある。母や伯父にとっても、君はもう家族なんだ。家族に株を渡すのに、反対する理由があると思う?」

この話を聞いた佳容子は大賛成で、むしろ奈穂のことを心から喜んでく
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