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第721話

مؤلف: 星柚子
逸斗は怒りが爆発し、繰り返し男を蹴りつけた。

自分を陥れるだけならまだしも、よりによって奈穂に危害を加えようとした黒幕だと――そんな濡れ衣、冗談ではない。

奈穂は自分の命の恩人だ。

それに自分にとって、特別な存在でもある。

そんな彼女を、自分が害そうとするはずがない。

正修がどう思おうと構わない。

だが、もし奈穂までが、この件の黒幕は自分だと信じてしまったら――

そう考えただけで、胸が締めつけられるように苦しくなる。

「お、俺は……ゴホッ……本当に嘘なんか言ってない……」男は苦しそうに息をつきながら訴える。「俺に話を持ちかけた奴は、確かに言ってた……秦家の若旦那、秦逸斗の指示だって……!」

逸斗はまた蹴りを入れようとした。

だが、その瞬間――正修の存在を思い出す。

ここで感情任せに暴れれば、ただの無能な道楽息子に見られるだけだ。

逸斗は無理やり自分を抑え込み、再びソファに腰を下ろした。ぎこちない声で問う。「……こいつの言ってること、水戸さんも聞いたのか?」

「聞いている」正修は淡々と答えた。

逸斗は罵声を飲み込み、目を閉じる。

しばらく沈黙してから、ようや
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