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第287話

Auteur: おやき
「あら、意外と道徳的なのね」

「お前よりはな」

「ねえ、あなたって結構鍛えてるのね。手触り最高よ」

「変態か」

「じゃあ、もう一口チューさせて」

車内でひとしきりじゃれ合い、甘い時間を過ごした後、二人は再び車を走らせた。

「ねえ、あなたがこれまでの人生で見た中で、一番美しい景色って何?」清華は唐突に司に尋ねた。

司は少しの間沈黙し、記憶を辿るように答えた。「ある草原で見た、夕日だ」

「私は日の出よ」

「どこの日の出だ?」

「母さんが描いた絵の中の日の出」

それは、彼女がこれまでに見た中で最も荘厳で美しい日の出だった。その絵が目の前に広がった瞬間、まるで亡き母と肩を並べて、その美しい光景を眺めているような感覚に陥ったのだ。

「だが、俺と一緒にその夕日を見た人は、もうこの世にいないんだ」

清華は司の横顔を覗き込んだ。彼の顔には、これまで見たことのない濃い悲しみと喪失感が漂っていた。彼女はその相手が誰なのかを聞かなかった。愛する人の古傷をえぐるような真似はしたくない。

「私の母さんも、もう亡くなったわ」彼女は静かに言った。

午後になり、司は高速道路を降りて、のど
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