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第1146話

Author: 小粒キャンディ
柊馬の声は穏やかで、まるで何でもないことを話しているかのようだった。彼が湊を見る目は、兄が弟を気遣うかのようなものだった。

湊の瞳は瞬く間に真っ赤に染まり、しばらく何も言えなかった。

柊馬はこれまで決して湊を粗末に扱ったことはなかったが、湊は彼の物事のやり方を知っていた。仕事上の関係に、私情を挟むことは決してない。

湊はとっくに柊馬を自分の生活の全てとしてきたが、柊馬が彼に気遣いを見せることは、ほとんどなかった。

彼は思ってもみなかった。柊馬の心の中で、自分がこれほどの信頼と地位を得ているとは。

長い沈黙の後、湊は突然、腕で顔を覆い、声を詰まらせた。

「社長……私ごときが、そんなことまで……」

「伊集院家の一員になるのは、嫌か?」

柊馬は軽く笑った。

「嫌なはずがありません!社長の家族になれるなんて、望んでもいないことです!」

湊は必死に首を横に振り、嗚咽で言葉がうまく出てこなかった。

「うん」

柊馬は手を伸ばし、再び彼の肩をそっと叩いた。

「ですが社長、そんなふうに言われると、まるで今にもお別れになるかのようです。私は社長がいなくなるのが嫌です……その病気は
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