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第596話

Author: 小粒キャンディ
今になって振り返れば、幸雄が父親として子供と一緒にいた頃は、本当に幸せだった。

今、一花の祖父としても、同じ気持ちを味わった。

もし一花が素直に言う事に従ってくれるなら、彼は厳しく辛辣な西園寺家の当主から、ただ孫娘を可愛がるだけの祖父になることも厭わない。

……

一花が部屋に戻ると、亜由たちが荷物を片付け、部屋を出ようとしていた。

しかし亜由は、一花がドレッサーの前でまだ携帯を見ているのを見て、思わず足を止めた。

「どうしたんですか。新牧さん、ずっと何かを言いたげな様子だけど、私に何か言いたいことがあるんですか」

一花が突然口を開いたので、亜由は驚いて、すぐに視線を外した。

「いいえ、ただ、他にお手伝いできることはないかと思いまして」

「実は、あなたに聞きたいことがあるんです」

一花が携帯を置き、体をひねって、首をかしげて亜由を見つめた。

彼女の顔に浮かんだ落ち込んだ表情は、一花が入ってきた時から隠せていなかった。

ここ数日、一花は彼女を注意して観察していた。

幸雄が一花とあまりに親密にすると、亜由はいつも嫉妬の色を浮かべるようだ。

それに徹とも、一花が彼と
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