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第205話

Author: おミカン
寿樹はまるで最初から予想していたかのように、少しも驚いた様子を見せなかった。

「いいじゃないか」

彼は絵里を一瞥すると、その瞳の奥に読み取れない感情を素早く走らせた。

「和也よりは、裕也のほうがずっといい。

もちろん、お前が幸せならそれが一番だ」

「本当にそうね」

絵里もその意見には賛同し、彼の言葉に頷いた。

「少し良いなんてもんじゃないわ」

寿樹の口角がわずかに上がり、低くくぐもった笑い声が漏れる。

「本当に、新しいテクノロジーの開発を続ける気はないのか?」

雑談の終わりに、寿樹はようやく本題を切り出した。

「それに、このシステムはお前の特許だ。誰と提携するのが最適か、お前自身で決めるべきだと思うが」

「やりたくないの」

絵里は不快そうに眉をひそめ、強い拒絶を示した。

彼女が答えたのは、当然ながら前半の問いに対してだ。

寿樹は痛ましそうな眼差しで彼女を見つめた。

「師匠が亡くなってから、もう何年も経つ。そろそろ、過去から解放されても……」

「提携の件は、永久ライセンスの供与という形にしてちょうだい。あなたの選択なら、絶対に私を失望させないって信じてる
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