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第347話

Author: キラキラ猫
「ただの親切のつもりだよ。家まで送ってやる」

凛は目の前にあるレジ袋を見つめた。

袋の端を指でつまみ、しばらく呆然としていた。

彼女はシートの背もたれに深く寄りかかった。

力が欲しい。自分の言葉に、誰もが耳を貸さざるを得ないほどの力が。

そのためには、これからも多くの人々を利用していくことになるだろう。

ただ唯一、蓮だけはダメなのだ。

自分が好きになった人を利用することなんて、彼女にはできなかった。

……

バーの店内には、色とりどりの光が華やかに揺らめいていた。

湊が到着すると、悠真たちが一斉に声をかける

「湊、何飲む?」

「酒はやめておく。ちょっと顔を出しただけだ。妻が酒を飲むなってうるさくてな」

「はあ?」

湊は手を伸ばし、はめられた結婚指輪を見せびらかすように掲げた。

「もう結婚したんでね。悪かったな」

彼が結婚したというニュースは、何人かがネットで見て知ってはいた。

だが、本人の口から直接発表されたわけではなかったため、誰も半信半疑だったのだ。

今こうして、堂々と結婚指輪を見せびらかしている姿を見て、皆呆気にとられてしまった。

「相手は誰だ
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