婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。

婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。

last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-08-11
โดย:  水沼早紀อัปเดตเมื่อครู่นี้
ภาษา: Japanese
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婚約した彼に裏切られた主人公の舞美絵。舞美絵がそんな時に出会ったのは、麻薬取締官である四之宮だった。 婚約者に裏切られたことを四之宮に話した舞美絵に、四之宮は「俺と結婚しませんか?」と提案をする。そんな四之宮に心惹かれた舞美絵は、四之宮との結婚を受け入れる。 四之宮と結婚したその日、舞美絵は四之宮と身体を重ね合い、二人の仲は急接近することに……。 そんな舞美絵の前に、元婚約者である雪輝が現れ復縁を迫ろうとするが、四之宮が間一髪助け出す。 そんな四之宮に惹かれていく舞美絵は、四之宮との幸せを日々感じていくのだった。

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บทที่ 1

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「ごめん。俺、お前とは結婚出来なくなった」

「えっ……?」

その一言を告げられたのは、彼と婚約してから一ヶ月後のことだった。

「ちょっと、待って……それどういう意味?」

頭の中の理解が追いつかない。

「本当にごめん。 俺……お前とは結婚、出来ないんだ」

「え、結婚出来ない? どうして……?」

今目の前にいる彼は、私の婚約者だ。 

「俺、別の結婚相手が出来たんだ」

「……は?」

でももう、婚約者だった人に゙なりそゔな予感がする。

「え、別の結婚相手ってなに? 雪輝ゆきてるの結婚相手は私だよね?」

そう問いかけると、彼は申し訳なさそうな顔を見せ「……彼女が、妊娠したんだ」と私に告げた。

「妊娠……? 雪輝、それ、どういうこと?相手は誰?」

彼は、私の知らない相手を妊娠させたんだとわかった。 私という婚約者がいながら、別の女と関係を持って、挙げ句の果てに妊娠までさせた最低の男だった。

「答えて。妊娠させた相手は誰?」

「……高校の、同級生なんだ」

「高校の同級生?」

高校の同級生と聞いて、すぐにピンときた。 彼は数ヶ月前、同窓会がありそれに参加していた。

「まさか、あの同窓会の日?」

「本当に……ごめん。許してほしい」

なるほど。彼はその同級生の誰かと関係を持ち、妊娠させてしまったんだ。

「……そのごめんって、なんのごめん?」

「え?」

「ごめんって言われても、許せるわけないでしょ? 私との結婚が決まっているのに同窓会にうつつを抜かして、他の女とセックスして妊娠したことを、許してほしいと?」

何ふざけたことを言ってるのだろうか、彼は。 許してほしいとか、本気で言ってるの?

「同窓会で再会した女と浮気したことを隠した挙句、妊娠したからその女と結婚するって? 何それ、なんの冗談?全然笑えない」

「……本当に、悪いと思ってる」

雪輝のことを、私は本当に愛していた。 こんなに人を愛したことは初めてで、雪輝とならずっと幸せに暮らしていけると、そう思っていたのに。

私は彼に裏切られた。 何も知らずに彼を信じきって、彼のプロポーズまで受け入れて。

「雪輝、あなたって……最低ね」

「俺だって、まさかそんなことになるなんて、思ってなかったんだよ。 あの日しか関係を持ってなかったし、まさか妊娠するなんて……」

え、なに? 今さら言い訳?

「言い訳するとか……見苦しいよ、雪輝」

舞美絵まみえ……」

なんで私は、こんな男のことを信じたんだろう。 

「雪輝、あなたとは婚約破棄します。 そんな最低野郎、こっちから願い下げだから!」

私は雪輝からもらった婚約指輪を左手の薬指から外し、雪輝に向かって投げつけた。

「あの最低野郎っ!」

腹立つっ! 私がいながら、浮気とか信じられない!

雪輝と出会って三年、付き合って二年でプロポーズされて、幸せの絶頂にいた。

まさにこれから幸せを掴むところだった。 雪輝と二人で幸せになって、いつかは子供を持って幸せな家庭を築いていけると、そう信じていた。

まさか、婚約して一ヶ月でこうなるなんて思わなかった。

両親にも結婚するって報告しちゃったし、両親に今さら婚約破棄したとか、言えない……。

「どうしよう……」

両親には結婚することは伝えていたけど、雪輝をまだ紹介してなかったから、雪輝の顔はまだ知らないけれど。

挨拶は改めてすると伝えていたけど、破棄になった今報告のしようがない。でも……。

「正直に言うしか、ないよね……」

両親への報告の日にちをすでに決めている今、今さら白紙になったと言ったら両親はきっと悲しむだろうな……。

「雪輝があんなことさえ、しなければ……」

何も知らないままいれば、私は普通に幸せな人生を迎えていたかもしれないのに。

雪輝のせいで、全部が台無しになった。 雪輝の過ちのせいで、私たち二人の幸せが砕け散った。

あの時、私が同窓会に行くことを許可しなければ、こうはきっとならなかった。

同窓会になんて行かないでと、そう言えば良かった。 そしたら、あんなことになることもなかったのに……。

「はあ……」

途方に暮れた私は、近くにあった公園のベンチへと座り込む。

「結婚……白紙になっちゃった」

私は今年で三十歳になる。三十までに結婚することが、私の目標だった。

その目標を叶えることが出来る寸前だった。  

「あの、大丈夫ですか?」

ため息をつきながらベンチに座っている私に、一人の男性が声を掛けてくれる。

「え……?」

「どこか体調でも、悪いですか?」

「あ、いえっ……」

目の前の男性には、私が体調が悪そうに見えていたようだ。 体調より、心のメンタルがやられているのだが……。

「でも、顔色が悪いですよ?」

「……本当に、大丈夫ですから」

その場を立ち去ろうとベンチから立ち上がった、その時……。

「きゃっ!」

急に立ち眩みのような症状が現れ、躓きそうになってしまう。

「おっと……!」

男性が私の身体を支えてくれる。

「大丈夫ですか?」

「はい……すみません」

「今何か飲み物を買ってきますから、もう少し座って待っていてください」

男性は私を再びベンチに座らせると、飲み物を買うため走っていく。

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「ごめん。俺、お前とは結婚出来なくなった」「えっ……?」その一言を告げられたのは、彼と婚約してから一ヶ月後のことだった。「ちょっと、待って……それどういう意味?」頭の中の理解が追いつかない。「本当にごめん。 俺……お前とは結婚、出来ないんだ」「え、結婚出来ない? どうして……?」今目の前にいる彼は、私の婚約者だ。 「俺、別の結婚相手が出来たんだ」「……は?」でももう、婚約者だった人に゙なりそゔな予感がする。「え、別の結婚相手ってなに? 雪輝の結婚相手は私だよね?」そう問いかけると、彼は申し訳なさそうな顔を見せ「……彼女が、妊娠したんだ」と私に告げた。「妊娠……? 雪輝、それ、どういうこと?相手は誰?」彼は、私の知らない相手を妊娠させたんだとわかった。 私という婚約者がいながら、別の女と関係を持って、挙げ句の果てに妊娠までさせた最低の男だった。「答えて。妊娠させた相手は誰?」「……高校の、同級生なんだ」「高校の同級生?」高校の同級生と聞いて、すぐにピンときた。 彼は数ヶ月前、同窓会がありそれに参加していた。「まさか、あの同窓会の日?」「本当に……ごめん。許してほしい」なるほど。彼はその同級生の誰かと関係を持ち、妊娠させてしまったんだ。 「……そのごめんって、なんのごめん?」「え?」「ごめんって言われても、許せるわけないでしょ? 私との結婚が決まっているのに同窓会にうつつを抜かして、他の女とセックスして妊娠したことを、許してほしいと?」何ふざけたことを言ってるのだろうか、彼は。 許してほしいとか、本気で言ってるの?「同窓会で再会した女と浮気したことを隠した挙句、妊娠したからその女と結婚するって? 何それ、なんの冗談?全然笑えない」「……本当に、悪いと思ってる」雪輝のことを、私は本当に愛していた。 こんなに人を愛したことは初めてで、雪輝とならずっと幸せに暮らしていけると、そう思っていたのに。私は彼に裏切られた。 何も知らずに彼を信じきって、彼のプロポーズまで受け入れて。「雪輝、あなたって……最低ね」「俺だって、まさかそんなことになるなんて、思ってなかったんだよ。 あの日しか関係を持ってなかったし、まさか妊娠するなんて……」え、なに? 今さら言い訳?「言い訳するとか……見苦しいよ、雪輝」
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「優しいんだな、あの人……」あの一瞬で、彼がすごく紳士的な人だと感じた。「お待たせしました。お水、飲んでください」すぐに戻ってきた男性は、私にお水を渡してくれる。「ありがとう、ございます」私はお水を身体の中に流し込む。「少し落ち着きましたか?」「はい。……ご迷惑をおかけして、すみません」その男性は「いえ、お気になさらず」と優しく微笑む。 少しの間沈黙が続くが、男性の方から「……あの、何かありましたか?」と声を掛けてくれる。「もちろん、答えたくないなら、答えなくて大丈夫です」そう言ってくれたその男性に、気付いたら私は「……実は、ついさっき婚約してた人と別れたんです」と伝えていた。「え……?」  「ついさっきまで、婚約者だったんですけど……彼が浮気した女性との間に子供が出来たから、結婚出来ないって言われたんです」そうやって愛想笑いしていると、急になんだか涙で視界が滲みだす。「あれっ……」私、泣いてる……?涙が溢れていると知った瞬間にはもう遅くて、両眼からボタボタと涙がこぼれ落ちてくる。「すみません……私、泣くつもりじゃっ……」その瞬間、隣の彼は私の身体をそっと抱き寄せる。「こういう時は、泣いていいんです。 むしろ、泣くべきです」私はそんなことを言われたせいか、涙が止まらなくて声を押し殺して泣いてしまった。「あなたは自分の人生をその彼に壊されたんです。 むしろ、もっと怒ってもいいくらいです」どうしてこの人は、初対面の私にこんなに優しくしてくれるのだろうか。妙にその優しさが、心にじんわりと染みていく。「でも……両親は私の結婚をすごく喜んでくれてるんです。 だから、余計に心苦しくてっ……」「……そうですよね。ご両親は、やっぱり嬉しいですよね」彼は私の話を真剣に聞いてくれた。「彼、雪輝って言うんですけど……彼の顔とかはまだ両親は知らなくて、婚約者を紹介したいとだけ言ってたんです。 彼を両親に紹介する日も、もう決めてたのに……まさか、こんなことになるなんて」本当に情けないし、もう両親に合わせる顔もない。「これから、幸せになるはずだったのにな……」そんな私の言葉に、彼は「あなたなら、幸せになれますよ、きっと」と言葉をくれる。「……私、男の見る目、なかったですね」「そんなこと、ないと思いますよ」「えっ……?」そ
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「俺は至って本気ですよ」「でも……私たちまだ出会って数十分とかですよ? そんな私にプロポーズだなんて……四之宮さん、どうして?」私が四之宮さんにそう聞くと、四之宮さんは私の手を握る。そして「俺は、泣いているあなたの涙を見て、美しいと思ってしまったんです」と言ってくれた。「……え?」「そんなあなたの涙を、俺は守りたいと思ったんです。 あなたのことを俺が幸せにしたいと、そう思ったんです」こんなことを言われるとは、思ってなかった。 まだ出会って数十分の四之宮さんに、私は少し心が揺れてしまっている。「……四之宮さん」「俺は、結婚するならあなたがいい。舞美絵さん」そんな真剣な眼差しで、四之宮さんから見つめられる。「俺は浮気なんて絶対にしないし、ずっと舞美絵さんのことを守ると約束する。 悲しい思いもさせないし、裏切らないと約束する」「……どうして?」四之宮さんから受けたそのプロポーズは、正直に言うと嬉しかったんだと思う。だけど、素直に喜べない自分もいた。こんな風に結婚してしまって、いいのかな……?「さっき言いましたよね? 婚約破棄した彼を後悔させてあげるというのはどうですか?って」「そ、それは……」  確かにさっき、四之宮さんからそんな言葉を言われた。 確かに私を捨てたことを後悔させてやりたいし、自分だけ幸せになることは許せない。それなりに腹立つし、理不尽だなと思う。「彼に後悔させてあげられる方法は、一つしかないと思いませんか?」四之宮さんからそれを言われてピンときた。「それが……結婚って、ことですか?」「そうです。俺とあなたが結婚して幸せになればいいんです。 そうすれば、彼はきっとあなたを選ばなかったことを後悔するはずです」相手を後悔させることを思いつくことなんて、今までなかった。 後悔させられるなら、後悔させてやりたい。「私……幸せになりたいです。 雪輝との幸せをずっと考えてました。結婚して子供が出来て、そんな普通の幸せを望んでました」 どうして、こんなことになっちゃったのかな。神様は意地悪だ。普通の幸せを、私には与えてくれなかった。「舞美絵さん、だったらその普通の幸せ……俺と作りませんか?」そんな私に、四之宮さんは「俺と結婚して、そんな最低野郎を見返してやりましょう」と私の手を握りしめる。 「……そうですね。 
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「改めまして、早瀬舞美絵です。よろしくお願いします」   「四之宮賢哉です。こちらこそ、末永くよろしくお願いします」    す、末永く……。なんだか改めて言われると、少しばかり照れる。「私、もうすぐ三十歳になります。一週間後が、三十歳の誕生日です」「え、本当に三十歳? 見えませんね。もっと若く見えます」「えっ、本当ですか?」もっと若く見えますと言われ、ちょっとばかし浮かれてしまいそうになる。「ちなみに俺も、三十です。今年三十一になります」「そうなんですね。 年齢近いんですね」「本当ですね」でも四之宮さんも三十一になるようには、どうも見えない。 年齢の割に大人びて見えるし、落ち着いているように見える。「ちなみに俺の好きな食べ物は、うどんにちくわの磯辺揚げとかしわ天乗せね」「いい組み合わせですね。美味しい組み合わせですもんね」うどんにちくわの磯辺揚げとかしわ天乗せて食べるというのは、ちょっと贅沢で美味しい。「舞美絵さんの好きな食べ物は?」「私の好きな食べ物は……わかめご飯と鶏の照り焼きですね」「わかめご飯好きなんだ」四之宮さんからそう聞かれたので、「はい。わかめご飯のおにぎりとかよく食べてます」と答える。「わかめご飯好きな女の子って、結構多いよね」「確かに。 あの塩気がたまらないんですよね」 特にお弁当用に売ってる混ぜ込みのヤツが好き。「俺も好きだよ」「……え?」「わかめご飯」な、なんだ、そっちか……。急に好きだと言われたので、びっくりしてしまった。「あと、照り焼きとかも好きかな。 照り焼きバーガーとかよく食べるし」「そ、そうなんですか?」四之宮さんはアイスコーヒーを口にしながら「照り焼きバーガー美味しくない? バーガーだと、あれが一番好きなんだよね」と言ってくる。「確かに、美味しいですね。 甘辛い照り焼きソースが最高ですね」「そうそう。あれをポテトに付けて食べるとなお美味しいしね」「確かに、あれは美味しいですね」「舞美絵さんもやったことある?」「はい。あります」まさか、照り焼きバーガーでこんなに盛り上がるとは思ってなかった。   「俺たち、意外と食の好み似てるのかもね。好きな食べ物の好み、近いし」「……確かに、そうですね」私もちくわの磯辺揚げ好きだし、かしわ天も好きだし、照り焼きも好きだし
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「俺が離婚する時は、舞美絵さんから離婚を切り出された時だけです」「……四之宮、さん」四之宮さんはこんなに私に優しくて、そんな不安も取り除いてくれた。「夫婦になっても、俺は舞美絵さんが嫌がることはしない。 舞美絵さんが子供を望まないなら、子供は作らないし、寝室が別がいいならもちろん別にします」そう言ってくれた四之宮さんの優しさが、私は嬉しかった。「いえ!あの、そこまで言ってないので……安心してください。 私は四之宮さんに何かされても嫌だとは思いませんし、寝室も一緒で構いません。 四之宮さんと夫婦になるので、寝室は一緒の方がいいと思います」寝室を別にした夫婦は離婚率が上がると言われているようだし、それに対して嫌なわけもない。「本当?」「はい」ここまで言ってくれる人、きっといないと思う。「……ちなみにですけど」「ん?」「私も、離婚するつもりであなたと結婚しませんので安心してください。 四之宮さんと幸せになるために、結婚すると決めたので」「舞美絵さん……」私たちは夫婦になって幸せになる。そして必ず、雪輝に後悔させてやるの。 私を捨てたことを後悔させてあげるんだ。「私は、あなたを信じます。 あなたの言葉を、あなたの温もりを、あなたの笑顔を信じます」私は四之宮さんに微笑みかける。「ん、俺を信じて。 俺は絶対に、あなたのことを悲しませないし、絶対に裏切らない」そんな真剣な言葉をくれる四之宮さんに、私は心が惹かれていることに気付く。   「……もちろん、信じます。 四之宮さんは、私の旦那さんになる人、ですから」「ありがとう、舞美絵さん」私は四之宮さんと幸せになるために、結婚する。 決して中途半端な気持ちなんかじゃない。「あの、四之宮さんの家と私の家……結婚したら、どっちに住みますか?」いや、でもな……私の家1LDKなんだけど、ちょっと寝室が三畳でちょっと狭いんだよね。「ちなみに私の今住んでる家、1LDKなんですけど、寝室が三畳とちょっと狭いので、二人で寝るには狭いかもしれません。 一応ロフトはあるんですけど、ロフトは今物置みたいになってまして」「なら、俺の家で一緒に暮らしますか? 俺の住んでるマンション、2LDKなので寝室も広いですし」   2LDKのマンションに住んでるんだ、四之宮さん。 一人で……住んでるんだ、よね?
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「そういえば、俺の職業言ってなかったですよね」「あ、確かに……私もですね」「じゃあ、俺の職業、なんだか当ててみて」「えっ、難しいですね」四之宮さんの職業……? え、なんだろう?「全然わからないです」「ちょっと難しかったですかね」「はい。全然想像付かないです」四之宮さんは「ちょっと意地悪しちゃったかなー」と笑っていたけど、「俺、麻薬取締官なんだよと言葉を続けた。「麻薬……取締官?」「通称マトリって呼ばれてる」「マトリ……」麻薬取締官という言葉は聞いたことがある。 麻薬密売組織を捕まえる人たちだよね? 潜入捜査をすることもあるって、聞いたことがあるけど……。「麻薬取締官の仕事を簡単に言うと、大麻とか、危険ドラッグとかが不正に流通することを防止するために、監視や監督することが目的とした仕事ですね」「そうなんですね」今多いもんね、大麻とか危険ドラッグとかの摘発……。よくニュースで見るし。「近年、とにかく不正薬物とか大麻とかを海外から持ち込もうとする事案が多発していてね。 特に海外の人が日本にビジネスや旅行で来るタイミングで、持ち込もうとする輩が後を立たなくてね」「そうなんですか。 確かに、ニュースでもよく見ますよね。不正薬物を使用したとか、大麻を所持して逮捕されたとか……よく見ますし」確か最近大麻を所持、使用していた疑いで、とある芸能人が逮捕されたというニュースも見たな。「そういう人たちを増やさないように、俺たちマトリがいるんだけどね」「……すごいお仕事、されてるんですね」四之宮さんはこの日本という国のために、常に安全を考えて働いてくれている人だとわかって、尊敬しかない。「マトリの仕事はもちろん、この国の若者の未来の守ることだと思ってる。 俺も日本という国を汚されたくはないしね」そうだよね……。もちろん、日本は世界と比べても安全な国という認識はあるけれど。「危険ドラッグなどが持ち込まれた分だけ、麻薬の密売も増えていくし、安易な気持ちで危険ドラッグに手を染めていく人も多い。……実際それが、この世界の現実だしね」そう話す四之宮さんの目は、とても真剣だった。「特に若者相手に売り捌く人が多いんだ。 今は十代、二十代での大麻、危険ドラッグの使用が増えていると感じるよ」「若者に……?」四之宮さんは頷きながら「ああ。
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「そうですね。 オーバードーズをしても何の解決にはならないのに、安易な気持ちで薬に手を染めてしまう。 大麻や危険ドラッグを使うことは犯罪だとわかっているからこそ、オーバードーズにハマっていく人も多いのかもしれませんね」四之宮さんの言葉を聞いた私は、「確かに、大麻は良くないけど、一般の薬なら……って思ってしまいますよね」と話した。「それだって中毒になるものですから、ハマれば抜け出すことは難しくなるんですけどね。 人はそういうのも考えずに、やってしまうんですよね。軽い気持ちでやれてしまうから」だからこそ、麻薬取締官や警察官、税関職員がいるんだなと思った。「あ、そこで降ろしてください」「かしこまりました」目的地に着いた私たちは、タクシーを降りる。「えっと……まさか、このマンションですか?」「そうです。 このマンションの八階です」このマンション、見るからに家賃高そうなんだけど……大丈夫かなっ?!「さ、行きましょう、舞美絵さん」「は、はい」こんないいマンションに住んでるんだ……四之宮さん。 そうだよね、麻薬取締官だもんね。 こんないいマンションに住んでるのも、頷ける気がする。 四之宮さんはエレベーターに乗り込むと、八階のボタンを押す。 あっと言う間に八階に到着したエレベーターを降りると、四之宮さんは玄関の前まで歩いていく。「さ、ここです。入ってください」「ありがとうございます。……お、お邪魔、します」四之宮さんの住んでる部屋はとても広かった。窓からの眺めもよく、とても明るかった。「素敵な家ですね」「ありがとうございます。 今コーヒー淹れますね、適当に座っててください」「ありがとうございます」私は近くにあったソファにカバンを置くと、窓からの景色を眺める。「ここから見える山……キレイだな」窓の奥に見える美しい山が素敵だと思えた。「ここ、眺めいいですよね」「はい。 山が美しいです」「俺も、ここから見える山がキレイだなと思って、この部屋にしたんです」コーヒーのマグカップを片手に、四之宮さんは私の隣に並んだ。「……すごく、キレイですね」「夏はここから、花火が見えるんですよ」「花火が? へえ、素敵ですね」ここから見る花火、素敵そうだな。 思い出になりそう。「今年の夏、ここから一緒に花火見ましょうか、二人で」私はそう言われ
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四之宮さんは優しく微笑むと「これから奥さんになる人を、一人には出来ませんからね」と私のおでこにもう一度キスを落とす。「俺が、ずっとあなたを守ります。なので、安心してください」その言葉に私は、ものすごくキュンとしてしまった。「……はい」私はこの数時間で、四之宮さんにすっかり心を持って行かれてしまった。「あの……四之宮さん」「はい」「私、四之宮さんの仕事を話を聞いて、昔のことを思い出しました」「昔のこと……ですか?」私は「はい。……昔、仲が良かった友達のことを、思い出しました」と答えた。そんな私に、四之宮さんは「舞美絵さん、座って話しましょう」とソファに座らせてくれる。「良かったら、話してくれますか?……そのお友達のこと」「はい」私は少しの沈黙の後、口を開いた。「高校生の時、仲が良かった友達がいたんです。その子とは親友でした。よく一緒に勉強したり、一緒な遊んだりしてたんです。 美味しいもの食べたり、プリクラとか撮ったりとかして」「そうですか」「高校卒業して、彼女は大学進学のために上京していきました。……だけどそれから一年以上が経った頃、彼女が亡くなったと連絡をもらったんです」あの日のことを、きっと私は忘れないだろう。「……亡くなった?」「彼女の死因は、薬物による中毒症状が原因だと聞いたんです。……後で聞いた話だと、彼女は大学に進学した後、大学の授業に付いていくことが出来なくなったみたいなんです」四之宮さんは私の話を何も言わず、黙って聞いてくれる。「そのことが原因で、彼女は大学へ行くことが出来なくなった。……そして彼女は、その後から薬を大量に服薬するようになったと、その同級生から聞いたんです」「まさか、それって……」「あれは、今思うとオーバードーズだったんだと思います。 彼女は眠れなくなっていたと呟いていたのを、SNSで見たこともありましたし……」四之宮さんは「舞美絵さん、そんな思いをしたことがあったんですね」と髪の毛を撫でてくれる。「……彼女はきっと、気を紛らわせるために薬を大量に服薬していたのかもしれません。 薬を飲めばイヤな気持ちが忘れられたし、楽になれた。……だから彼女は、何回もオーバードーズを繰り返していたのかもしれません」こんな話をしたこと、誰にもなかった。 初めて話した、四之宮さんに。 今までも言うつも
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-06-30
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「それが出来れば、苦労はしませんよね。……でも、そうはいかないのが現実ですけど」「私……あの時、四之宮さんに出会いたかったな」あの時もし出会っていたら、彼女は死なずに済んだかもしれない。 もちろん、オーバードーズに苦しむこともなかったかもしれない。「彼女はきっと、あなたがこうして悔やんでいることを知って嬉しいと思いますよ」「……そう、でしょうか」「少なくとも俺なら、そう思います」四之宮さんの言葉に、少し救われた気がした。「ありがとうございます、四之宮さん」「舞美絵さん、俺のこと、いつでも頼ってくださいね」「……はい」四之宮さんという優しい人に出会えて、本当に良かった。「あ、寝室やバスルームも紹介しますね」「はい」四之宮さんが先に案内してくれたのは、寝室だった。 寝室のベッドはキングサイズなのか、一人で寝るにはかなり広く感じるほどのサイズだった。「ベッド、大きいですね」「一人で寝るには、大きいので持て余しますけどね」マットレスもかなりいいヤツで、高級ブランドのなマットレスだった。「でもこれからは、二人で寝るので持て余すことはなくなりますね」「えっ……?」「これから舞美絵さんと二人で寝るベッドになるので、二人なら充分寝やすいですね」私はそう言われて「まあ、確かに二人なら……余裕もありますね」とつい言ってしまう。「嬉しいですよ、俺は」「……はい?」「舞美絵さんと二人でこのベッドで寝るのが、今から楽しみですし」そんなことを言われて、驚かないわけがない。 むしろ、ドキッとした。「そ、そう……ですか?」「そうだ。舞美絵さんとお揃いのパジャマ、用意しないとですね」「え、パジャマ……?」しかも、お揃い……。「シルクのパジャマ、用意しておきますね」「え、シルクのパジャマですか?」シルクのパジャマって、結構高いよね……?「俺、シルクのパジャマじゃないと寝られないタイプなんでね」「そうなんですか?」「そう。 だから、舞美絵さんの分のシルクのパジャマも用意しますね」私は「あ、ありがとうございます」とお礼をした。「あ、舞美絵さんが普段使っているシャンプーとかトリートメントなどがあれば、言ってくださればこちらで用意しますから、遠慮なく言ってくださいね」「あ、いえ!そこまでしてもらうわけには……!」四之宮さんに、そこま
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私がそう聞くと、四之宮さんは「もちろんです。 ぜひ、一緒にお祝いさせてください」と微笑んでくれた。「ありがとう……ございます」一週間後は、私の誕生日だ。 本当なら、雪輝が一緒に祝ってくれるはずだったんだ。だけど、雪輝に祝ってもらうことはなくなった。でも代わりに、四之宮さんが誕生日を祝ってくれることになった。「あ、でも……誕生日の日は平日ですし、四之宮さんお仕事ですよね?」「誕生日、何日でしたっけ?」私が「二十四日です」と答えると、四之宮さんはスマホを開き、カレンダーを確認していた。「二十四日の日は、俺も仕事ですね。……でも今のところ、張り込みや潜入捜査などはないので、このまま行けば早めに上がれるかもしれません」「そうなんですか。……でも本当に、無理はしなくて大丈夫です。 お仕事の方を優先して、大丈夫ですからね」四之宮さんは「無理なんてしてませんよ。 そもそも、今捜査してる密売組織の捜査を担当はしてますけど、張り込みとかは別の人の担当なんでね」と話してくれた。   「そうなん、ですか?」「はい。 張り込みや潜入も、顔がバレたら逃げられる可能性がありますので、交代で張り込みをするんです」「……なるほど」   四之宮さんはコーヒーを飲みながら「だから俺は、舞美絵さんの誕生日を一緒に祝いたいです」と言ってくれた。「ありがとうございます、四之宮さん」「こんな俺で良ければ、祝わせてください」「はい」私もクリームの入ったコーヒーを飲みながら、ちょっとだけ嬉しくなった。「……あの、四之宮さん」「はい。何か?」「私、結構料理が得意なんです。もし食べたいものとかあれば、遠慮なく言ってくださいね。 私が作れるもので良ければ、作りますので」「本当に? 舞美絵さんの手料理が食べられるの、嬉しいですね」私はちょっと不安になりながらも「本当ですか?」と、つい聞き返してしまう。「はい。 舞美絵さんの手料理、食べてみたいです」「じゃあ……一生懸命、愛を込めて作ります」「愛か……いいですね。 楽しみにしています」私はこれから、四之宮さんと生きていく未来が見えてホッとした。「喜んでもらえるように、頑張ります」「でも、そんなに気を張らないでね、舞美絵さん」「わかりました」四之宮さんが私の手料理を楽しみにしてくれていることが嬉しくて、頑張ろう
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