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第103話

Auteur: 玉酒
莉々は和彦の腕にしがみつき、涙を帯びた瞳でいつものように哀れを誘う表情を作った。

「和彦、ご飯に連れて行ってくれるの?」

和彦はこれまで確かに、彼女をよく食事に連れて行っていた。

だが今日、彼は美羽を会いに来たのだ。

彼は視線を上げた。美羽は微笑を浮かべ、じっと彼を見ている。視線が交わると、彼は何事もなかったかのように腕をすっと引き抜いた。

「美羽と話があるんだ」

「何の話?」

莉々は唇を噛み、不満げに言った。

「私も一緒じゃダメ?お姉さんは気にしないよね?」

「もちろん」

美羽は首を振り、代わりに和彦を見た。

「陸川グループと秦グループの新しいプロジェクトのことかしら?ちょうど私もまだ食事をしていないの。一緒に食べながら話そう」

柔らかく大らかな声色は、莉々の挑発をまるで受け流しているかのようだった。

和彦はわずかにうなずいた。

「じゃ、そうしよう」

彼にとってはただの会食。人数が一人増えたところで支障はなかった。

莉々は歯を食いしばり、爪が掌に食い込むほど強く握りしめた。

これまでは美穂だけが邪魔な存在だと思っていた。だが今になって気づいた。

――本当の脅威は、無害そうに見える目の前の姉だ。

美羽がずっと海外にいればいいのに……!

三人で外に出ると、和彦と美羽が並んで歩き、莉々は最後尾に下がった。

この位置は、かつては美穂のためにあったもの。

思い出した瞬間、胸の奥に怒りがこみ上げ、彼女はスマホを取り出すと美穂に長文のメッセージを送りつけた。

【美羽が帰国したわ。あんたなんかすぐにでも陸川家から追い出されるよ!】

送信成功。ようやく鬱憤がわずかに晴れた。

個室に着くと、莉々は思いがけず翔太と鳴海がいるのを目にした。

二人は美羽を見るなり立ち上がり、熱心に挨拶をした。しかし彼女が後ろにいるのに気づくと、一瞬だけ動きを止めた。

翔太はすぐに笑顔を戻し、親しげに「莉々」と呼びかけた。

だが鳴海は遠慮のない言葉を口にした。

「お前、どうしてここに?」

莉々は表情を崩しかけたが、無理やり口角を上げた。

「和彦について来ただけ。……まさか歓迎してくれないの?」

「そんなことあるか!」

鳴海は昔から彼女のことを妹のように扱ってきた。慌てて席をすすめ、さらに大げさに美羽の椅子を引いた。

「美羽さん、久しぶり。さ
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