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第114話

Penulis: 玉酒
美穂の視線の端に、美羽の瞳が一瞬だけ陰りを帯びたのが映った。だが顔を上げた瞬間には驚きと喜びに変わっており、さっきの影など最初からなかったかのように消え去っていた。

ずっと彼女を見ていた美穂でなければ、きっと見逃していただろう。

和彦は無表情に、絡みつく腕をすっと引き抜いた。

「勝手についてきただけだろ」

「そうだよ!」

その声に重なるように、鳴海が外から割り込んできて、莉々を強引にソファへ引っ張っていった。

「もともと歓迎会に呼んでやったのに、『気分が悪い』とか言って断ったくせに、すぐに陸川家の本家へ直行?俺たちを馬鹿にしてるのかよ」

ぱしん、と彼の頭に拳骨が落ちた。

「いってぇ!」と鳴海は頭を押さえて大声を上げた。

翔太は苦笑し、肩をすくめた。

「お前は相変わらず口が軽すぎるな」

美羽が絶妙なタイミングで和らげるように言った。

「鳴海は冗談を言ってるだけよ、気にしないで」

鳴海はまだ怒った顔をしていたが、相手が一番慕う美羽となれば何も言えず、結局は黙り込んだ。

そんな彼らの親密なやり取りを見て、美穂は自分のグラスを持ち上げ、静かに一歩退いて部屋の隅に身を
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