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第184話

Auteur: 青ノ序
綾が家に入ると、どこからかいい香りがした。

明かりをつけてから、不思議に思い、もう一度ドアの外に出て号室を確認した。

間違いない、ここだ。

玄関から続く床一面に、赤いバラの花びらが敷き詰められていた。

足を踏み入れると、柔らかくて不思議な感触がした。

それだけじゃない。家中あちこちが花やダイヤモンドで飾り付けられ、照明に照らされてきらめいていた。

しかし、綾は少しもときめかなかった。それどころか、寒気がした。

湊にはオートロックの暗証番号を教えていないし、合鍵も渡していない。

彼は勝手に盗聴器やカメラを仕掛けるだけじゃなく、いつの間にか出入りまでしていたのだ。

帰宅して3分もしないうちに、健吾に連絡しようとしていたら、ドアを叩く音がした。

インターホンで外を確認すると、そこには湊がいた。

ドアを開けると、綾は言った。「どうしたの?」

「機嫌でも悪いのか?」

湊に見透かされたようで、綾は言葉に詰まった。彼は屋内に目をやり、飾り付けに問題がないか確かめた。

綾は顎を上げて問い詰めた。「これ、あなたがやったの?」

「そうだよ。驚かせたくてさ」

「どうして勝手に
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