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第 268 話

Author: 柏璇
こんなの、まともな女の人、ましてや母親が言う言葉なの?

真理の目には涙が浮かんでいた。「蒼司、私は……何も言い訳できない。でも、証拠なんてないのよ。ただあの人が勝手に言っただけじゃない。どうしてそれだけで私を疑うの?私、あなたにほんの少しの信頼もないの?」

――昔は信じていた。しかも、心の底から。彼は真理を信じて、彩乃のことは信じていなかった。

けれどあの時から変わってしまった。慎太郎に真理は自分で手を切って嘘をついたと聞かされて以来、彼女は何度も何度も隠しごとをするようになった。

蒼司は秘書に連絡を取った。「俺の口座から、最近六千万が移されたことはないか調べてくれ」

真理は一気に青ざめた。

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