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第 364 話

Penulis: 柏璇
吹き荒ぶ雪の中、明菜は傘を差し出していた使用人を下がらせた。

彼女は詩織と真琴を見つめて言った。「あなたたちは本気で、彩乃と自分たちは『仲がいい』と思ってるの?友達って何?利害がぶつかった時に譲れば『いい人』で、譲らなければ『心が醜い人』?じゃあ、どうして譲るのがいつも私じゃなきゃいけないの?」

「私が亮介と知り合ってどれぐらい経つと思う?どれだけの時間を一緒に過ごしてきたと思うの?なのに、彼女が帰ってきただけで、全部が彼女のものになるの?私には競う資格すらないってわけ?」

明菜の声には、最初から最後まで一切の感情の起伏がなかった。その口調は、まるで散歩でもしているように落ち着き払っていた。

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