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第 71 話

作者: 柏璇
それは――賢くて、心の広い女性。

こんな些細なことくらい、理解して自分を信じてくれるはずだった。

それなのに彼女は離婚を口にするだけでなく、ついには家を飛び出してしまった。

蒼司は思った。果たして彼女が一人でやっていけるのか、見届けてやろう。

木村執事は言葉を失い、そのまま背を向けて出ていった。

そして翌日から。

蒼司は彩乃のことを一切口にしなくなった。

朝食の席で母親の姿が見えず、若葉が尋ねた。「パパ、ママは?」

「出ていった」

蒼司は箸を置き、真剣な目で子どもたちを見つめる。

「そろそろ話しておかないとな。パパと真理が本当の両親で、彩乃は継母なんだ。彼女はここにとどまる気はないらしい。だか
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