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第5話

Author: 魚々純
全身を、どうしようもない喪失感が駆け抜ける。

瑛人は必死に自分へ言い聞かせる。

きっと、トイレに行っただけだ。

瑛人は自分を無理やり納得させ、ベッドの脇に腰を下ろす。

何気なく、シーツに手を触れる。

冷たい。

彼はようやくスマホを取り出し、遥にメッセージを送ろうとする。

けれど、遥のアイコンが、グレーになっている。

このアカウントは存在しない。

そこでようやく、瑛人は事実を理解する。

そして、狂ったように遥へ電話をかける。

「おかけになった電話番号は、現在使われておりません」無機質なアナウンスが流れる。

通話履歴は、目を刺すような赤で埋め尽くされている。

三日前の遥の通話履歴も、同じように赤く染まっている。

瑛人は信じようとしない。

遥が、自分から離れるはずがない。

あれほど自分の言うことを聞いて、あれほど自分を頼って、何があっても自分のそばにいる女だった。

瑛人は狂ったように病室を飛び出して、廊下にいた看護師の腕をつかむ。

「六号室の患者はどこだ!これが病院のやり方か?さっきまでいた人間が、どうして突然いなくなるんだ!」

看護師は怯え、今にも泣き
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