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62.温もり

ผู้เขียน: 中道 舞夜
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-11-19 19:33:25

美月side

大阪の冷たい夜風が私たちに容赦なく吹き付ける。耳や手に当たる風がひんやりとして、手の内側から伝わる熱をより温かく感じさせていた。

世羅の透き通る瞳に吸い込まれるように見つめていると、ふいに手に力が入り世羅の胸元へと引き寄せられた。世羅の匂いや胸元から聞こえてくる鼓動や放たれる熱が、私を痺れるように温かく包み込んでいく。

「……柳さん?」

「すみません。風が冷たかったのでつい……」

世羅はすぐさま私の両肩に手を置いて身体を引き離した。二人の間に再び冷たい夜の風が流れこみ、身体を冷たくさせる。

「こんなこと駄目ですね。あなたに幻滅されるようなことはしたくない。それに私にもまだ関係が切れていない相手がいる」

(幻滅なんてしない、私もあなたの笑顔を見た時に腕を引き寄せられることを夢見ていたもの……)

喉元まで出掛かった言葉は、次に言った『関係が切れていない相手』という言葉でストンと消え去っていった。それは自分自身にも私にも言い聞かせているようにも聞こえて、これ以上踏み込んではいけないと警告しているかのようだった。

「いえ……」

言葉を交わすことなく、駅までの道をゆっくりと歩いていく。沈黙に

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