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第707話

Author: かおる
葛西先生の手にある株式は決して少なくはないが、圧倒的というほどでもない。

とはいえ、葛西家のように親族が多い家では、その「持ち株がある」というだけで十分な力を意味する。

なかには、株を一株も持たない者だって少なくないのだ。

朝陽や輝のような若い世代でさえ、自分の取り分を外の人間に奪われるなど、到底受け入れられないだろう。

――この世に、自分の金を他人にやりたがる人間なんているか?

勇は、ぽかんと口を開けた。

そこまで考えたこともなかったのだ。

だが、言われてみれば自分も同じだ。

山田家の財産を巡って、父の遺した複数の婚外の子どもに分けるなど、考えただけで腹が立つ。

――なら、星が外から踏み込んできて、その「取り分」を狙ったと見なされても仕方ない。

嫌われて当然だ、と勇はようやく腑に落ちた。

雅臣もまた、葛西家という名を聞くだけで反発を覚える性質だった。

にもかかわらず、今やその葛西家の人間が、自分の妻だった女性に幾度となく手を出している。

まるで自分の存在を無視するかのように。

雅臣は星を見据え、低く問うた。

「この件、どうするつもりだ」

星は淡々と返し
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