ANMELDEN鈴宮乙葉は同期である藍村真尋とセフレ関係だった。 仲のいい二人はお酒の勢いで関係を持ち、そのままずるずると寂しい時や都合のいい時に身体を重ね合う関係を続けている。 ただのセフレだと思っていた真尋から激重感情を抱かれていた乙葉はどんどん囲まれ逃げられないほど溺愛されていった。 まるで恋人のように甘く囁かれ身も心も溺れていく乙葉。 素直になれないセフレから始まる二人のすれ違い、じれじれを超える本気愛の物語。
Mehr anzeigen寂しい時や人肌が恋しい時にどちらからともなく私たちはお互いを求め合う。
都合がよくただ快楽を求めるだけのその行為に私たちはただ溺れていた。部屋の中に卑猥に響く2人の吐息がやけに生々しく、その音がさらに興奮を誘う。
ただ無我夢中でお互いを求める行為は気持ちよく、何も考えられないほど溶かされる夜はあまりにも甘い。「乙葉⋯⋯」
「んっ⋯⋯」
「なぁ乙葉。俺の名前、呼んでよ」
素肌が重なり合いお互いの体温が蕩け合うのはすごく心地がいい。 私たちの相性はおそらくいいのだろう。身体を重ね合う度に思い知らされるのはどうしようもないほど彼を求めてしまうこと。
あまりの快楽に自分を忘れ淫らに欲しがってしまうのだ。
耳元に唇を寄せ少し掠れた甘ったるい声で囁くこの男はただのセフレで、それ以上でも以下でもない。 なのにそんな切なさそうに私の名前を呼ばないで。 「や、だ⋯っ」「なぁ乙葉」
「藍村は⋯藍村、だから⋯っ」
身体を重ねる時に名前を呼ばないのは私なりの一線の引き方だ。 これ以上彼の甘さに溺れないように。そう思うほど彼の優しさや甘さにハマっていく。
少しずつ気づかないうちに私は彼のどろどろと蕩ける溺愛に溺れ始めていくのだった───。立ち上がった悠ちゃんは手をヒラヒラとさせながら休憩スペースへと歩いていった。 藍村はそれと入れ替わるように悠ちゃんの席にどさっと腰をかける。 「なぁ鈴宮さ、悠太と距離近くね?」 「え、そう?今のはたまたまディスプレイ覗いてたりしてたからじゃない?」 「ふーん⋯⋯」 「てか急になに?」 「んや、別に。悪かった変なこと言って」 奥歯に物が挟まったような言い方に少しだけ違和感を感じる。 何か言いたげにも関わらずそれを隠すように笑顔を見せてはぐらかされた。 自分のパソコンのディスプレイを見つめていると隣からジーッと視線を感じる。 なぜか藍村に見つめられているようで視線が気になって仕事に集中できない。 「そんなじっと見て何か用?」 「鈴宮さ、ゴールデンウィークは予定あんの?」 「まぁ特にやることは決めてなかったよ。高校の友達と会う約束してるくらい」 「ふーんそっか」 (⋯もしかして⋯⋯) 予定を聞いてくるということはもしかしたらお誘いなのかもしれない。 私たちはセフレでお互いの欲を発散させるための都合のいい関係だ。 ゴールデンウィークだろうが私たちには特に関係ない。 彼氏彼女がいれば話は別かもしれないが、私たちには残念ながらそういう人たちはいなかった。 「いいよ、しよう」 「は?え、何を?」 「え、夜会おうってことじゃないの?そのままするってことだよね?」 「あ、いや、その⋯⋯そりゃシたいけど、俺が言いたいのは別のことで⋯」 「じゃあなに?」 あー、と言いながら頭を搔くその姿はどこか可愛らしく見えて、クールな見た目のいつもの藍村とはどこか違った一面で思わずクスッと笑ってしまう。 今日の藍村はなんだか様子がおかしい。 「鈴宮って甘いもの好きだよな」 「うん。好きだけど」 「前に行きたいって言ってたカフェ、一緒に行かね?」 「え⋯⋯?」 思いもよらないお誘いに呆気に取られる。 まさか藍村にカフェに誘われるだなんて誰が想像しただろうか。 キョトンとしたまま藍村を見つめていると先に視線を逸らしたのは藍村だった。 そっぽを向いた藍村の耳元はほんの少しだけ赤くなっているような気がする。 「え、あの、私と?」 「そ。鈴宮と一緒に行きたいんだけど」 「⋯⋯えーと、私と?誰かと間違えてるわけじゃない、よね?」 「はぁ
あれから1週間、私たちは特になんの変化もない毎日を過ごしている。 現在抱えているクライアントに提出するための資料を作成したりデータを調べたりなど、仕事はありがたいことに毎日忙しい。 藍村とはセフレとして甘い夜を過ごしながらも昼間は何事もなくただの同期として過ごしている。 そのため誰も私と藍村がそういう関係だということには気づいてないだろう。 もちろん同じ同期である悠ちゃんでさえ知らないことだ。 私の向かい側には藍村のデスクがある。 デスクの上には資料やパソコンなどが広げられておりみんな作業に集中して取り組んでいた。 うちの会社は比較的自由なためみんな好きに時間を使って仕事をしている。 好きに休憩を取って好きにお昼ご飯を食べて、好きな時間に帰宅することが許されているのも大手の余裕なのだろうか。 そのため残業をした日はその分次の日に遅く出社するなどして皆時間を上手く調整している。 上司も皆、仕事をこなしていれば文句は言わないためある意味放任されており、逆に仕事をしなければついていくことはできない。 ゴールデンウィークは比較的皆が長期休暇を取る。 もちろん中には仕事の関係で出勤したりする者もいるが、休みの前だからか仕事を詰め込み休暇を楽しもうと必死だ。 私もまたゴールデンウィークは休みを取っており、開けてからの出張の準備を始める。 「おとちゃーん。このデータ見てくんない?」 「うん、いいよ。てか悠ちゃん、どうしたのそんな泣きそうな顔して」 「このデータのどこがバグってるか分かんなくて困ってるの。見てくれない?今日中に終わらせて気持ちよくゴールデンウィーク迎えたいんだよ。雅と旅行に行く予定なんだけど終わらないと出勤しないといけなくなりそうで⋯」 「それは大変。雅ちゃんのためにもひと肌脱ぎますか」 悠ちゃんと雅ちゃんは本当に仲良しだ。 長く付き合っていてもこうやって想い合える関係が羨ましいし、私にもそんな人がいたらいいのに、なんて思えるくらい憧れる。 私の隣のデスクでたまに唸り声が聞こえていたと思えばそのバグを探していたんだと辻褄があった。 悠ちゃんのパソコンを覗き込むように椅子を近づけてディスプレイを覗き込む。 肩が触れ合う距離感に近づくものの、悠ちゃん相手にときめくなんてことは全くなく、まるで
藍村はいじわるだ。 言わなくたって私がどうして欲しいか分かっているのに言わせようとしてくる。 ゆるゆると優しいストロークで肉棒を出し入れするだけで奥まで突き上げることさえしてくれない。 期待に満ちた私の秘部は蜜を垂らすほど藍村から与えられる快楽を熱望していたというのに。 「ほら、乙葉。どうして欲しいか教えて?」 「ぁっ⋯⋯あいむ、ら⋯動い、てっ⋯⋯」 「ん、おねだり上手だな。ほんと乙葉はベッドの上では素直で、すごく可愛い」 グッと腰を掴んだ藍村は一気に腰を引くとそのままばちゅばちゅと奥まで貫いた。 蜜が滴り落ちぐちゃぐちゃと卑猥な音を立てながら何度もナカを掻き混ぜられる。 待ち望んでいた快感を与えられぎゅうぎゅうとほぼ無意識のうちに藍村のモノを締め付けていた。 ざらざらとした肉壁を擦られ、子宮口に届くほど奥をごりゅごりゅと突き上げられる。 「や、ぁっーーあい、むら、はげっ、しっっ」 「むり⋯⋯気持ちよすぎて、ゆっくりなんてできない」 「っぁん、っあぁ、んっふぁっ!」 思わず藍村に腕を伸ばしハグを求めてしまう。 すると彼は耳元で可愛いやつ、と甘く吐息混じりに囁くと身体を私の方に倒しそのままぎゅっと密着してきた。 藍村の首元に腕を回しぎゅっと抱きつきながらも下半身は激しく打ち付けられる。 お尻の方まで愛液が垂れるのが分かるほど乱れ、ピンポイントで私の弱い所を刺激し続けた。 「そうやって俺にちゃんと抱き着いてて。離れないように⋯⋯」 耳元で囁いたと思えば藍村の腰を打ち付けるスピードを上げ、容赦なく快楽の世界へと誘う。 何も考えられなくなるほどの快感に酔いしれ、ひたすら藍村の激しく突き上げるソレを受け入れることしかできない。 身体の芯から湧き出るような感覚に陥り、自分の絶頂が近いことが分かる。 それは藍村にも伝わっているようで、的確に弱い部分をひたすら突き上げられ、あまりの気持ちよさに目尻には涙が滲んだ。 「ぁ、んんっぁや、イ、クっっっうぁん、っっ!!」 「俺も⋯⋯っ」 まるで子宮口に亀頭がキスするようにどちゅどちゅと打ち付けられ、私が達すると同時にゴム越しにも分かるほど熱い白濁とした液が吐き出された。 膣は収縮を繰り返し最後の1滴まで搾り取ろうときつく締め付けてしまう。 「可愛いよ乙葉」 肩で息をする藍村は耳元でま
「んっ、はぁっ⋯ちょ、ま、って⋯⋯」 「ん⋯⋯なに?」 「なに?じゃ、ない⋯まだここ玄関なんだけど」 「言ったろ?早く抱きたいって」 藍村の部屋に入った途端、壁に身体を押し付けられそのまま噛み付くように深く唇を奪われる。 呼吸さえ全て奪うような激しい口付けに頭がぼーっとする中で必死に彼の身体を押し返した。 手首を掴んで壁に押し付けたまま吐息がかかる距離で見つめられ息をするのさえはばかれる。 藍村の視線からも表情からも全てから早く抱きたいと訴えられているようだ。 「まだ俺に"待て"させるの?」 「っ⋯⋯」 「もう待てないよ。早く乙葉のナカに挿れさせて」 そんな熱を孕んだ瞳で見られてしまえば首を横になんて振れない。 半ば無意識のうちに私は藍村の首元に腕を回していた。 それが私が受け入れた合図だと認識した藍村は再び私の後頭部に手を回しそのまま引き寄せる。 口内を犯すように激しく舌を絡ませ合い、くちゅくちゅと唾液が混ざり合う音で下腹部がきゅんと疼いた。 「んっ、はっ⋯⋯っんぁっ」 「もっと舌出して⋯」 「んあ⋯⋯っ」 「ふっ⋯⋯素直に突き出して、ほんと可愛いーやつ⋯」 行為の間に囁かれる甘いセリフは全て場を盛り上げるためのものだと分かっているのに、何度も聞かされると勘違いしてしまいそうになる。 セフレの扱いを心得ているところがこの男の食えない部分だ。 突き出した舌にそのまま吸い付くようにちゅぱっと吸われ舌先がジンジンと痺れていく。 舌が絡み合うだけで気持ちよくてじゅわっと蜜が秘部から溢れた。 「ベッド、行くか⋯⋯」 「わ、ちょ、っ⋯」 「ちゃんと掴まってろ。絶対落とさないから」 抱きかかえられたまま私はあっという間に寝室に連れていかれ、そのままベッドに押し倒された。 何度も来たことのある藍村の寝室は彼と同じくムスクの香りが漂い、全身が包み込まれるような感覚に陥る。 藍村の瞳の奥はギラついており、興奮に濡れた吐息が漏れるだけでドキドキと心臓が暴れ回った。 自分の着ていたスーツをバサッと脱ぎ捨て、ネクタイを解きワイシャツを脱ぎ捨てると綺麗に割れた腹筋があらわになる。 胸元に2つ並ぶホクロが色っぽくて、素肌になると余計に藍村の整った筋肉が際立ち、その肌に触れる