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第 599 話

Author: 水原信
海咲がトイレを済ませて出てくると、さっきの店主がドアの前でおびえたように立ち尽くしていた。

額には冷や汗が滲み、まるでこの世ならぬものを見たかのような顔だった。

彼女の姿を見るなり、店主はまるで神でも拝んだかのように手を合わせて駆け寄ってきた。

「いやぁ、お嬢さん、出てきてくれてよかった!この指輪、やっぱり買えません!お返しします!」

慌てて海咲に指輪を突き返してきた。

「……どうして急に?」

海咲はまだ事態が飲み込めていなかった。

「さっきは100万円で売るって話がまとまってたじゃないですか?」

「いやいや、買えないんです、無理無理!」

店主は明らかに怯えていた。

「この指輪、うちには扱えま
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千恵
元旦那だ 自分はいま直接守れないから。
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