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第12話

Auteur: 浅夜
一ヶ月後、蘇我市地方裁判所。

初秋の蘇我市。空気は湿り気を含んだ、肌に沁みるような涼しさに包まれていた。

裁判所の荘厳な建築は、鉛色をした低い空の下で、ことさらに冷たく、硬質な印象を与える。

桐乃は証人席に立ち、背筋は定規を入れたようにまっすぐだ。宣誓し、質問に答える。その声は落ち着いて明瞭で、論理は一つの隙もない。

舟一が彼女を見つめる。その暗い瞳は、枯れ井戸のように深く、光を失っていた。

桐乃の視線は、平静のうちに彼を一瞥する。そこには、一片の動揺さえなかった。恨みも、愛も――もう何もない。

彼女の目は、かつてはいつも輝いていた。どんなに仕事で疲れていても、彼を見つめるその目には、いつだって温かな光が満ちていた。

舟一は心臓が、錐で刺されるような鋭い痛みを覚えた。そして、その奥から、しびれるような酸っぱさが湧き上がってくる。

彼は、ようやく理解した。彼女は、決して彼だけのものではなかったのだ。

彼女は高く飛ぶ鳥だった。かつては彼と並んで飛べた。それなのに彼は、その翼を折り、自分のそばに縛りつけ、依存させようとしたのだ。

彼女が必死に高みを目指して羽ばたく姿を見て
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