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第255話

作者: シガちゃん
宴会場は人であふれ、学術界の重鎮だけでなく、各病院の院長、さらには星雲テックの取締役たちまで顔を揃えていた。

由奈が宴会場の入口付近に差しかかったそのとき、反対側から、歩実が同じチームの女性二人を伴って歩いてくる。

その声を、由奈が聞き間違えるはずがない。

歩実は由奈の姿を認めると、一瞬だけ表情を強張らせ、すぐに作り笑いを浮かべた。「これはこれは、池上先生、本当に江川市にいたのね?」

由奈は答えなかった。

「長門先生、お知り合いですか?」隣にいた女性が興味深そうに尋ねる。

歩実はあえて英語で答えた。「ええ。でも、気にする必要はありません。男に身体を売って、この業界に入り込んだだけですから」

「え?それは卑怯ですね」もう一人が笑う。「この様子じゃ、英語も喋れないのでは?」

歩実は由奈に向かって微笑み、続けようとした。「もちろん――」

「馬鹿馬鹿しいですね。私たちは同じ国の出身ですし、ここは国内。国内でわざわざ英語を使って、何の意味があるんです?海外で少し学んできたからって、自分が特別だとでも思ってるんですか?」由奈は落ち着いた声で、彼女の言葉を遮った。「それに、男に体を
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