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第31章

Author: Nayko Ayasame
last update publish date: 2026-08-21 17:02:17

第31章 凍てつく嵐

ヴァンス視点

大きなキャビンのドアが閉まった。

中にはヴァンスとジョヴィだけ。

暖炉では火が燃えているのに、部屋の空気は冷え切っていた。

ヴァンスは妻を見た。

「お前がやったな」

声は平坦だった。

「部屋を手配して、二人を別々のキャビンに入れた。ずいぶん意地の悪い真似をしたものだ」

ジョヴィの表情が強張る。

「まさか、夜になったらザーンのキャビンまで歩いていくつもりだったのか?」

一瞬、ジョヴィの顔に驚きが浮かんだ。

ヴァンスがそこまで直接口にするとは思っていなかったのだろう。

それでも、すぐに強気な表情を作った。

「あなたはどうなの?」

「彼女のキャビンは一人きりよ。慰めに行くつもり? それとも、慰めてもらいたいのはあなたのほう?」

「そうするかもしれないな」

ヴァンスの表情は変わらない。

「少なくとも、彼女は自分が何を望んでいるのか分かっている」

その言葉は、ジョヴィが予想していなかった場所を深く傷つけた。

作っていた表情が崩れる。

目に、本物の涙が滲んだ。

「あなたは私を愛したことなんてない」

声が震える。

「一度も。なのに今は、あの人を見てる。私の友達を
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