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第24話

Author: 珠々
話を聞き終えた浩之は、少なからず驚いていた。けれど、どこか納得する部分もあった。

渚はもともと、自分のことは自分で決める芯の強い女性だ。

これだけのことを経験しても、前を向いて、自分らしく生きている。それこそが、彼女の魅力なのだろう。

「私の決断、軽率だったと思いますか?」

渚が尋ねると、浩之は少しも迷わず首を横に振った。

「いいえ、僕はそうは思いません。あなたはお腹の赤ちゃんのお母さんです。でも、それだけじゃない。あなた自身の人生を、自分で決める権利があります。だから、自分で考えて出した決断なら、僕は軽率だとは思いません」

真っ直ぐな言葉だった。

その答えを聞いて、渚は改めて浩之という人を少し深く知った気がした。

車を降りると、浩之は保温容器を手に取って渚に差し出した。

「僕が作ったお弁当です。よかったら食べてみてください」

渚は遠慮せず受け取った。

浩之が車を走らせて去っていくのを見送り、渚は自分でも驚くほど、胸の奥にあった不安が軽くなっていることに気づいた。

ところが、振り返った瞬間――

玄関先に立つ洋介の姿が目に入った。

渚の笑顔が、ぴたりと消える。
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