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第4話

Author: 凪波 舟
彩夏は少し傷ついたような表情を浮かべる。

「薊、もしかして降格されたこと、怒ってる?

でも、昇進も降格も社長が総合的に判断したことだし、私にはどうすることもできないよ」

私は表情を崩さずに答える。

「怒ってなんかないよ。社長の決めたことに、ヒラ社員が口を出せるわけないしね」

私のそっけない口調を聞いて、彩夏は目尻を赤くした。

「そんなこと言って!

私のコーヒーを受け取らないなんて、絶対怒ってるじゃない!」

彩夏の涙ぐむ姿を見た周囲の同僚たちが、次々と彼女の味方についた。

「柳城さん、早島さんが昇進したからって嫉妬してるわけ?」

「会議の後、早島さんはチーム全員に飲み物を奢ってくれたのよ。あなたの分だってちゃんと取っておいたのに、感謝の一つもしないなんて」

「早島さん、もうこんな人放っておきなよ。どうせ実力不足だから、3年も社長に昇進を止められてたんでしょ!」

「それに3年前、社長とお揃いのものを買って社内の笑い者になってたよね。とっくに嫌われてたはずなのに、図々しくも3年もここにいたなんてね」

同僚たちの冷たい視線と心ない言葉が、波のように私に押し寄せてくる。
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