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第36話

Penulis: フカモリ
結婚とは、やはり恋の墓場なのだろうか。どんなに熱い想いも、長く見つめ合えば、やがては互いに嫌気がさすものだ。

車が下に停まり、拓真は上がってはこなかった。

真琴が会社に入っていくのを見送り、車を発進させて自分の会社へと戻っていく。

オフィスに戻り、真琴はまた仕事に没頭する。

手元の仕事が一段落する頃には、空はすでに暗くなっていた。真琴は実家に立ち寄り、祖父に顔を見せてから、車で芦原ヒルズに帰る。

本当はもっと長く実家にいて祖父に付き添いたかったが、自分の動向が興衆実業の利益に関わることを思うと、そうもいかない。だから、やはり戻ってくる。

何しろ、離婚の手続きはまだ済んでいないのだから。

家に着いた時、すでに夜の十時だった。

美雲はまだ起きていて、彼女を待っている。

「真琴ちゃん、おかえりなさい。お爺様の具合はどう?少しは良くなられた?」

真琴は靴を履き替えながら話す。

「はい、だいぶ。お義母様、これからは私を待たずに、早くお休みになってください」

美雲は彼女のバッグを受け取ると、家政婦の舞子に手渡し、ゆっくりと言う。

「まだ遅くないわ。真琴ちゃんが帰ってくるのを待てば、少し話もできるし」

そこまで言って、美雲はまた真琴に近づき、声を潜めて告げる。

「信行も帰ってきてるわよ。六時過ぎには帰ってきて、家で夕食を食べてた。たぶん、私がもうここに泊まらなくても、彼も大人しくなるわ。

男はやっぱり管理しないとダメね。真琴ちゃん、あなたは普段、優しすぎるのよ。少しは強く出なさい。そうすれば信行もきっとあなたの言うことを聞くわ。でなければ、ほら、彼がこのところ、どれだけ良い態度か」

信行を褒めながら、美雲は遠回しに離婚を思いとどまるよう説得し、息子にもう一度チャンスを与えるよう促している。

それを聞いて、真琴は笑顔で返す。

「信行さんは、お義母様のことをとても大切に思ってますから」

離婚に、もう両親の許可は要らない。だから、これ以上誰かを説得する必要はない。あとは、信行と話し合って決めるだけだ。

この一歩は、遅かれ早かれ踏み出すことになると、分かっていた。

それに、あと数年引き延ばして、二人の子供がいないままだったら、片桐家の皆が板挟みになって、本当に困ってしまうだろう。

今、離婚を固持するのは、皆が将来困るのを避けるためでもあり、自
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