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第446話

フカモリ
心底、恐ろしかった。

両手をズボンのポケットに突っ込み、どれほど窓の外を見つめていただろうか。

信行はようやく、ぽつりと独り言を口にした。

「……わだかまりを解いて、また最初に戻れたらいいんだが」

強い拒絶を前にして、信行もこれ以上多くを望む気にはなれなかった。ただ、顔を合わせた時に、また普通に言葉を交わせるようになれればと願うばかりだ。

たとえ単なる友人としてでも、この関係を大切にしたい。

茉琴が真琴だと分かり、信行の罪悪感はいくらか和らいだものの、三年に及ぶ結婚生活を思い返すたび、いっそう強く胸を痛めていた。

あの頃の自分は、あまりにも若く、うぬぼれていた。

自分が真琴を傷つけてしまった。

そんな昔のことに思いを馳せながら、信行はふと書棚の方へ視線を向けた。写真立てのツーショットでは、真琴が楽しそうに笑っている。

この写真は、紗友里に頼んで譲ってもらったものだ。

自分と真琴の間に記念に残るようなものは、互いの記憶くらいしか、ほとんど残っていなかった。

……

その頃、内海家では。

由美が会社から帰ってくるなり、母親の真弓がいきなり腕を引いて噂話を始めた。

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Kommentare (1)
goodnovel comment avatar
mami
万が一にも信行と由美、、、 可能性ある?? ないない! ありえない! 毎回続きはどうなるのか 想像しまくりでございます 真琴ちゃんは恋愛経験ないから  女子〜な可愛い真琴ちゃんも いつかお願いします
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    心底、恐ろしかった。両手をズボンのポケットに突っ込み、どれほど窓の外を見つめていただろうか。信行はようやく、ぽつりと独り言を口にした。「……わだかまりを解いて、また最初に戻れたらいいんだが」強い拒絶を前にして、信行もこれ以上多くを望む気にはなれなかった。ただ、顔を合わせた時に、また普通に言葉を交わせるようになれればと願うばかりだ。たとえ単なる友人としてでも、この関係を大切にしたい。茉琴が真琴だと分かり、信行の罪悪感はいくらか和らいだものの、三年に及ぶ結婚生活を思い返すたび、いっそう強く胸を痛めていた。あの頃の自分は、あまりにも若く、うぬぼれていた。自分が真琴を傷つけてしまった。そんな昔のことに思いを馳せながら、信行はふと書棚の方へ視線を向けた。写真立てのツーショットでは、真琴が楽しそうに笑っている。この写真は、紗友里に頼んで譲ってもらったものだ。自分と真琴の間に記念に残るようなものは、互いの記憶くらいしか、ほとんど残っていなかった。……その頃、内海家では。由美が会社から帰ってくるなり、母親の真弓がいきなり腕を引いて噂話を始めた。「由美、信行さんの事故の犯人が見つかったらしいわよ。なんでも西脇家が信行さんを巻き込んだらしくて、商売上の恨みで茉琴を狙ったらしいの」由美が口を開くより先に、真弓は胸を撫で下ろしながら言った。「この一件が由美に関係なくて、本当に良かったわ。でなきゃ、心配で気が休まらなかったところよ」安堵する母親に対し、由美は言った。「こんな時期に西脇茉琴を相手に何かするほど馬鹿じゃないわ。それに、彼女は今、五十嵐さんとあんなに親しくしているんだから、わざわざ手を下す必要なんてないのよ」信行の気性も、今はもうだいたい読めている。真琴にもしもの事があるより、むしろあのまま無事に生きて、新しい人生を始めさせた方がいい。その方が、信行へのダメージはずっと大きいはずだから。由美の冷静な考えを聞いても、真弓はどこか腑に落ちない様子で、眉をひそめて言った。「それにしても、あの真琴も真琴よ。せっかく死んでたのに、なんでまた死人が蘇るみたいに生き返ってくるのよ。本当に手口が多いんだから。信行さんなんて、最近すっかり魂を抜かれたみたいになって、しょっちゅうあの子の目の前に現れてるじゃ

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