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変容

مؤلف: 景文日向
last update تاريخ النشر: 2025-11-15 07:30:00

 スセリヒメからは、香木の香りがする。何だかとても、懐かしい匂い。

 ただ、肝心の神力の源らしい髪は狙えない。そもそも、この読みがハズレである可能性もあるのだが。

「天照大御神、私だけど」

 神殿の扉を開けると、予想外の光景が広がっていた。

「……誰だ、お前」

 雷斗だ。時間稼ぎは、どうやら成功だったらしい。

 蓮の姿は見えなかったが、それは普段と姿が違うからだった。

 フツノミタマ。有事には、蓮は神剣と化すらしい。

 何も語らないが、それは物理的距離の問題かもしれない。雷斗とは話しているのかも。

「私はスセリ。天照大御神の弟である、スサノオノミコトの娘よ」

 スセリヒメの瞳から、少しだけあった光が消えた。

「やからぁ、認めたらあかんのよ。それは」

「……だ、そうだが?」

 天照大御神の柔和な否定に便乗する雷斗。僕には触れてこないのも、雷斗らしい。

「だから、認めさせるのよ。やっておしまいなさい、私の式神たち」

 また髪を数本抜き、式神を形成するスセリヒメ。やはり、神力の源は髪っぽいな。雷斗か蓮に、それを気づかせるしかない。

「式神使いか、面白い」

 雷斗は何だか余裕そうに笑みを浮か
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  • 武神に認められた僕は、高天原の面倒事を処理することになりました   これってデート……?

     そんなことを悶々と考えていると、蕎麦が運ばれてきた。「いただきます」 啜ると、確かに普通の蕎麦とは何か違うような気もする。あまり食に頓着していないから、どう違うのかと言われると難しいけど。「どうなの、出雲の食事は」 この神、そういうの気にするのか。正直、腹が減りすぎていると味覚が鈍るのか判断がしにくい。 でも、ここで不味いと言えば空気が壊れる。「美味しいですよ」「本当? それならいいけど」 スセリヒメは、じっと僕を見ている。店だと、確かに何も見るものはないか。 それにしても居心地が悪い……既婚者と一緒だなんて、初めての経験だし。 そもそも、女性と二人で出歩くこともなかったし。 そんなことを考えていても、手は動く。蕎麦は、すぐ胃に消えた。二人前あったのに。 会計を済ませ、店を出る。「黄泉平坂、ね。こっちよ」 手を引かれ、段々と体が宙に浮く。「ちょ、ちょっと!」「大丈夫よ。私が、他の人間からは見えないようにしたから」 そんなことも出来るのか。スサノオの娘って、伊達じゃないな。「黄泉平坂はね、一つだけルールがあるの」「ルール?」 そんなもの、記紀に書いてあっただろうか。記憶を探っても、思い当たらない。「あそこでは、後ろを振り返ってはダメ。お父様のお父様……イザナギお祖父様が、痛い思いをしたらしいわ」 そうか。スセリヒメから見れば、イザナギは祖父だ。 イザナギが痛い思いをしたというのは、妻であるイザナミを甦らせようとして失敗した話のことだと思う。 あれも、本当のことなのか。やはり日本神話の記述は、侮れない。「わかりました」 そうこうしている間に、スセリヒメは降り立った。 そこは坂だった。どこまでも続いていそうな、薄暗い先がきっと根の国なのだろう。「……行くわよ。私は、今から後ろを見ない」 ここから先は、彼女の背中だけが頼りだ。 黄泉平坂の空気は、澱んでいる。吸うだけで、吐き気が沈澱する。他の神が「穢れている」と言うのは、これ故なのかもしれない。 一本道だから、迷うことはない。スセリヒメについていけば、辿り着くのだ。それが、後どれくらいかかるのかはわからないけど。 それにしても、殺風景だ。木の一本も生えていない。 こんなところにずっと住んでいれば、それは荒ぶだろう。美しい、と思えるものがない。 それをスセ

  • 武神に認められた僕は、高天原の面倒事を処理することになりました   出雲と食

    「……で、何を食べるの?」 人の視線など、全く気にしないかのようにスセリヒメは隣を歩く。「あ、あの……その前に、その服何とかなりませんか」 確かに、普通の人間に彼女は見えない。でも、僕は見える。胸元の破損も、当然気になる。僕は男だし、余計に。彼女はそんなの、気にも留めていないっぽいけど。「服?」 案の定だ。蓮もそうだが、神というものは露出を恐れないらしい。「ああ……現世向きにしろということかしら」 挙句の果てに返ってきたのは、的外れな言葉。僕の反応を待つ前に、彼女は指を鳴らす。 その瞬間、彼女の体が光に包まれた。そして現れたのは、優雅な黒いワンピースに身を包んだスセリヒメ。長い黒髪も合ってか、妖艶に見える。ワンピースなので、少し膨らんでる胸も目立つ。「これでどう? 最近、こういう服が流行っているのでしょう?」 ハイヒールをカツッ、と鳴らして彼女が問う。思わず、息を呑んでしまった。「……良いと思います」「何よ、上から目線ね。私は神よ」 性格は何一つとして変わっていないので、安心した。黒髪を翻し、彼女は歩き出す。「ついてきて。貴方は人間だから、根の国のものは食べると大変なことになるの。……だから、地上で食べるわ。出雲は初めて?」「ああ、はい」 気を許せば、案外優しい神らしい。確かに、大国主の神話でもそうだった気がする。あれも事実か。「出雲の食は、神向けだけれど……何かしらは貴方に合うと思うわ」 だがしかし、歩けど自然しか目に入らない。店の気配などない。一体どうするつもりなのだろうか。「……貴方、飛べるのよね」「まあ……」「姿は、私の力で隠してあげる。飛んで。私の後につくように」 言うが早いか、僕の体が浮いた。今、僕は何もしなかった。スセリヒメの仕業だろう。

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    「……お前、何を言っている?」 流石の雷斗も困惑しているが、僕としては名案のつもりだった。「一緒に暮らしていれば、侵攻もすぐ止められる。それに、天照大御神は慈悲に溢れているから、再教育もできる。どうです?」「なるほど……いや、しかし……」 雷斗は、すぐには反論できないようだった。「確かに、ええかもしれんなぁ。スセリは、うちと暮らしたい?」 天照大御神は、スセリヒメに問う。彼女的には、一緒に暮らしても問題はないらしい。 だが、雷斗と蓮の視線は冷たい。同じ神ではあるのに、差別が存在するのか。そういうところは、人間と変わらないのかもしれない。「……私……」「ん?」 天照大御神は、暖かい声色で続きを促す。「私が、暮らしてもいいの……?」 スセリヒメのその様子は、女性というよりか弱い女の子と言った方がしっくりくる。 見た目は全然そんなことはない。ないんだけど、表現するならという感じだ。「勿論やよ、親族として……と言いたいけど、それは難しいな。天照大御神、という高天原の長としてやろなぁ」「……正気なの?」 スセリヒメの声が震える。それがどういう心情なのかは、僕が推察できないほど深いものだろう。「うちはいつだって正気やで」 あっさりそう言ってのける天照大御神は、やはり器の広さが違う。だからこそ、最高神なのかもしれない。「……大国主とお父様には、どう言うのよ」 大国主。彼女の夫。そういえば、挨拶しなかったけれど……今は何をしているんだ? お父様ってことは、スサノオノミコトか。こちらは、天照大御神の弟だったよな?「ああ、それなんやけど……一成くん」「はい?」 急に名前を呼ばれたので、間抜けな返事をしてしまった。そんなことに構わず、天照大御神は続ける。「悪いんやけど、スセリと一緒に挨拶しに行ってくれへん? 大国主も、スサノオも悪い子やないし。スセリも一緒やから、穏やかに終わると思うで」「え、僕が……?」「うん。高天原の神は、根の国には降りられへんし」 そう言われてしまうと、断れない。スセリヒメも、心配そうに僕を見ている。蓮や雷斗の目線も突き刺さる。「……わかりました。一緒に行きましょう」「ほんま? 助かるわぁ」 途端に、弾んだ声でその場まで明るくなった。いや、それは多分錯覚なのだが……天照大御神である以上否定も出来ない。

  • 武神に認められた僕は、高天原の面倒事を処理することになりました   処遇

    「……スセリ」 すっかり勇ましくなったスセリヒメを、天照大御神は優しく抱き寄せる。「天照大御神様、根の国の者に触れては」 雷斗が慌てて制止しようとしても、彼女は聞く耳を持たない。「触らないで! こんな……こんな、醜い私を……」 スセリヒメでさえ、拒絶の意を表す。それでもお構いなしに、天照大御神は語りかける。「ごめんなぁ、うち……冷たすぎたな」 もう全員、黙るしかない。僕に至っては部外者だし。「高天原は、確かに大事やよ。でもな、血の繋がった姪も大事やねん」「貴女……今更何を……」 スセリヒメの声が震えている。低いけれど、前より情の伝わる声だ。「あんた、ホンマは高天原を壊したいわけやなかったんやろ?」 ……え? そうなのか? スセリヒメの方を見ると、涙を流しながら頷いている。「……そうよ。本当に、認められたかっただけなの……」 そうして、一連の事件の話をし始めた。「アマツミカホシをけしかけたのは、紛れもなく私。でも、それは貴女に私のことを認めて欲しかったから。どんな罰でも、望んで受けるわ。高天原から見た私が異物なのは間違いないわけだし」 認めた。一件の黒幕は、彼女だったらしい。 天照大御神は、それを聞いても表情を変えない。慈愛に満ちた眼差しのままだ。「うん、わかっとったよ。うちはね、立場上認められへんのよ。根の国に親族っていうの」「わかってるわよ」「でもな、スセリのことは大事に思っとるで。心の中では、ずっと昔から」「じゃあ、どうして」 嗚咽混じりになってきたスセリヒメが問う。答えはさっき聞いたような気もするけど、当事者だとまた違うのだろう。「やからね……」 天照大御神も、めげずに語りを続ける。彼女は本当に、忍耐の塊のような存在だな。 スセリヒメがひとしきり泣き終わった頃には、朝どころか昼になっていた。流石に眠い。 だが、こんなところで意識を手放したらどうなるかわからない。その一心で目を開けている。「……あの……」 そんな状況でも、突っ込みたいことはある。「僕は、もう帰っていいですか?」「ならぬ」 疲れ切っているのだから、もういいだろう。僕は部外者だし、留まる理由も本来ならない。 帰宅を拒否しているのは、蓮の方だ。確かに、蓮からすれば故郷。でも僕は違う。何の理由で引き留めているのだろうか。 「スセリヒ

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     スセリヒメからは、香木の香りがする。何だかとても、懐かしい匂い。 ただ、肝心の神力の源らしい髪は狙えない。そもそも、この読みがハズレである可能性もあるのだが。「天照大御神、私だけど」 神殿の扉を開けると、予想外の光景が広がっていた。「……誰だ、お前」 雷斗だ。時間稼ぎは、どうやら成功だったらしい。 蓮の姿は見えなかったが、それは普段と姿が違うからだった。 フツノミタマ。有事には、蓮は神剣と化すらしい。 何も語らないが、それは物理的距離の問題かもしれない。雷斗とは話しているのかも。「私はスセリ。天照大御神の弟である、スサノオノミコトの娘よ」 スセリヒメの瞳から、少しだけあった光が消えた。「やからぁ、認めたらあかんのよ。それは」「……だ、そうだが?」 天照大御神の柔和な否定に便乗する雷斗。僕には触れてこないのも、雷斗らしい。「だから、認めさせるのよ。やっておしまいなさい、私の式神たち」 また髪を数本抜き、式神を形成するスセリヒメ。やはり、神力の源は髪っぽいな。雷斗か蓮に、それを気づかせるしかない。「式神使いか、面白い」 雷斗は何だか余裕そうに笑みを浮かべているが、捕らわれている僕はそれどころではない。「気をつけてください! 髪! 髪なんです、彼女の神力の源は」 雷斗の視線が、スセリヒメの髪に向いた。「一成……恩にきる」 短く言葉を発し、すぐ彼女の懐に潜り込む雷斗。悔しいけど、武神としては超一級だ。 僕ができないことを、すぐやってのける神なのだ。それは、蓮だって全幅の信頼を寄せる。「……余計なことを」 後ろに飛び退こうとしたスセリヒメの腕を掴んで、雷斗は引き寄せる。 その後は一瞬だった。 スセリヒメの腰まであった長い髪は、根本からすっぱり断ち切られた。 それと同時に、僕の拘束も解けた。神殿に、長い黒髪の束が落ちる。式神も、消え去ってしまった。 もう、長かった時代など想像もつかないほど勇ましい髪型になってしまった。風の刃は、彼女の髪を刈り上げてしまった。これじゃ、女神というより武神のような。  僕の見立てが当たっていたのは、幸いだ。これで間違っていたら、雷斗に何と言われるかわからない。 スセリヒメの変化は、髪型だけではなかった。「……神力が暴走しているな……」 いつの間にか人間体に戻った蓮が、そう呟く。

  • 武神に認められた僕は、高天原の面倒事を処理することになりました   拘束

     彼女はそう言うなり、何本か髪を抜いた。そして、それを手で握りしめる。 髪は形を変え、やがて人の姿へと変わった。「やっておしまいなさい、私の可愛い式神たち」 なるほど、これが彼女の手の内。 自分では戦わず、使い魔に倒させる。だから、一人でも高天原を壊せるのか。圧倒的な数の暴力だ。 何にせよ、ここではマズい。神殿が壊れた時、責任を負わなければならなくなるのは僕だ。それは避けたい。 後ろ姿は見せずに、段々後ずさる。「戦いはあかんよ〜」 天照大御神は、こんな時でも平和主義だ。正直、今はそれどころではない。 自分の神殿が破壊されるかどうか、という状況なのに。呑気なのか、それとも僕が考えつかない何かがあるのか。それはわからない。 そんなことより、まずはスセリヒメの戦い方を解析するところからだ。 髪を抜いて式神にした、ということは恐らく神力の源は髪。蓮や雷斗も、アマツミカホシ……記憶に新しいところで言えばタケミナカタも長かった。多分、基本的には髪と神力は一体だ。だから、力を削ぐには髪をどうにかすればいい……のだと思う。その、どうにかの方法を考えなくてはいけないのか。 切る以外にあるか? 長さが力と直結しているのであれば、それが一番手っ取り早い。 では、どうやって? 女性の体とはいえ、神だ。本来なら、僕と住む次元が違う。髪を切る隙なんて、当然だが存在しない。接近するのも危険だ。この仮説が合っているのかもわからないが、やる価値はある。いや、やるしかない。 ……フツノミタマって、アレは……蓮だよな。風神の力を持つフツノミタマであれば、意図しない形で髪を断ち切れるのではないか。となれば、今は防戦するしかない。神殿の外に出たし、逃げ回ってみよう。タケミナカタのように。 体をふわりと浮かせ、空を駆ける。スセリヒメ派当然ついてきた。いけるかもしれない。「喧嘩を売っておいて逃げるなんて、本当は自信がなかったのかしら?」「どうでしょうね」 どんどん加速していくと、彼女もそれに適応してきた。やはり、三貴紳の娘。莫大な神力だ。 僕の神力は無限じゃないから、効率的に使わなくてはならない。あと何時間したら、蓮達は来るのだろう? それさえわかっていれば、もっと上手く立ち回れるのに。「さて、お遊びは終わりよ。私が直々に葬ってあげること、感謝なさい」 結局、逃げ

  • 武神に認められた僕は、高天原の面倒事を処理することになりました   恋情

    「諏訪から、一度も出たことはないと?」「そうだ」 間髪入れずに、返事が来た。これは本当のこと、のような気がする。「……本当に?」「本当だ。俺は天津神と違って嘘はつかない。あの大敗以降、出雲には行っていない。当然、父上のことも知らない」 この言葉、信じるべきなのか。いや、それは……他の神との整合性をとってからだ。「では、このことを他の皆さんに確認しても?」「構わない。今の俺をどれくらい皆が覚えているのかは疑問だが」 今の貴方、日本でもかなり知名度高いですよ。国譲り神話の負け犬として。 流石にそんなことは言わないが、事実だ。「わかりました。では、これで」 軽く一礼し、その場

    last updateآخر تحديث : 2026-03-29
  • 武神に認められた僕は、高天原の面倒事を処理することになりました   雷斗とタケミナカタ

     無事、寝台特急の予約を取ることには成功した。本も返した。雷斗の神社には、車を禁止されたので電車で行くしかなかった。鹿島線って本数が少ないし、かなり不便だな。関東とはいえ、過疎地域の路線だから仕方ないのか。 鹿島神宮駅からは歩いて十分。途中が坂道なので、毎日通っていたら足腰が鍛えられそうだ。 鳥居をくぐると、静謐な空気に覆われた。やはり、格の高い神社というのはそういう風になっているのかもしれない。蓮の──香取神宮もそうだ。「あの、すみません。お伺いしたいことがあるのですが」 人の少ない、奥の方で声を上げると目の前に光の玉が現れた。それはやがて雷斗の形になり、見慣れた彼の姿が現れた。

    last updateآخر تحديث : 2026-03-27
  • 武神に認められた僕は、高天原の面倒事を処理することになりました   出雲ってなんだ?

     それにしても、国譲り神話って本当だったのか。まだ再現は終わってないけど。「じゃあ……新しい社が欲しい」 オオクニヌシは堂々とそう言い切った。「新しい社、か」 蓮も、満更ではなさそうだ。流石に思うところがあったのだろうか。「承った。天照大御神様には、そう伝える」 そして、蓮の手には契約印。この時代からそんなものがあったのか。「では、ここに印を。これで話は終わりだ」 オオクニヌシは、言われるがまま印をした。これが、国譲りか。思ったより呆気ないというか、まあ神話上でもそうだったな。「……ということだ」 目の前の景色が、神社に切り替わる。再現はここで終わりらしい。「ええと……

    last updateآخر تحديث : 2026-03-26
  • 武神に認められた僕は、高天原の面倒事を処理することになりました   断罪

     足を怪我していては、スピード勝負など勝てる訳がない。そもそも、勝負になってすらいない。「これで終わりだ」 雷斗が重い声でそう言った瞬間に、眩い閃光が走る。そして、雷が僕らの目の前に落ちた。焦げ臭いということは、何かに命中したか。 咄嗟に閉じた目を開けると、着物の大半が焦げ落ちたアマツミカホシの姿があった。髪や肌も落雷の影響か黒ずんでいる。これは、勝負あったか。「殺せ」 座り込んだまま、アマツミカホシがそう呟く。どうやら、負けを認めた様だ。それにしても、随分と潔い。「フツノミタマで、俺を斬れ」 ということは、僕が? また体が勝手に動きだす。「蓮、待ってください」『何故だ』

    last updateآخر تحديث : 2026-03-23
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