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第459話

Auteur: 雨の若君
司野の貌には、筆舌に尽くしがたいほどの落胆が色濃く滲んでいた。

対照的に、清人の表情には、抑えきれないほどの歓喜が溢れ出している。

素羽は清人の手を引くようにして、病室へ戻ろうとした。その背中に向けて、司野は掠れた声を振り絞る。

「……素羽」

しかし、素羽は一顧だにすることなく、病室のドアを冷淡に閉ざした。まるで彼という存在を、外の世界へと完全に切り捨てるかのように。

司野が名を呼ぶ声は止まなかったが、室内の二人はそれを背景の雑音であるかのように聞き流した。

その時、戸外で「ドサッ」という重量感のある鈍い音が響き、何かが床に崩れ落ちる気配がした。

それでもなお、病室の中には何の反応もなかった。

岩治は床に頽れた司野に駆け寄り、その腹部から滲み出す鮮血を見て、愕然として頭を抱えた。

また傷口が裂けたのか……この傷は、一生完治しないのではないか?

岩治は祈るような思いでドアを叩き、司野の代わりに叫んだ。

「奥様、社長が……血が止まりません!」

その悲痛な叫びがようやく功を奏し、素羽の応答が返ってきた。しかし、その氷のように冷徹な言葉は、沈黙よりもなお深く司野を打ちの
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