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第103話

Author: ザクロ姫
杏奈は竜也を見た。

「ひき逃げ犯が私じゃないって、あなたは知ってるでしょ。あなたがちゃんと犯人探しをしてくれなかったから、こんな事態になったのよ。もし本当の犯人が公表されていたら、私や中川グループが迷惑を被ることなんてなかったのに」

「杏奈、まだそんな言い逃れをするのか!」

それを言われ、竜也は逆ギレした。

真奈美のことを突き出せるわけがない。そんなことをしたら、彼女の人生が台無しになってしまう。

そう思って、彼は腹立たしげに杏奈を見た。

「もう起きてしまったことだろ。いまさらグチグチ言っても仕方ない。偽証した人間がそう簡単に見つかると思うか?」

そう言い返したものの、後ろめたいのか、竜也は杏奈が何か言う前に、さっさと寝室を出て行った。

杏奈は立ち上がって寝室のドアに鍵をかけると、再び画板を手に取り、絵を描き始めた。

その頃、N市の空港の搭乗待合室では、サングラスをかけた男が、タブレットでトレンドニュースをチェックしていた。

彼は黒のブロケードスーツを着こなし、金髪はヘアスプレーでふわりとセットされていて、サングラスで目元は隠れているものの、それでも整った顔立ちが際
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