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第286話

Author: ザクロ姫
その頃、竜也は必死になって浩を探し回っていた。

浩に何度も電話をかけたが、彼は一向に出なかった。

30分ほど経って、ようやく浩が電話に出た。

電話がつながった途端、竜也は思わず怒鳴り声を上げた。「今どこにいるんだ!?」

その激しい怒声に、浩はびくりと体を震わせた。そして、ようやく自分のいる場所を伝えた。

「そこを動くんじゃない。いいか、勝手にどこかへ行くなよ」

電話を切ると、竜也は一人で「アトリエ・シリン」へと車を走らせた。

一方、浩は健吾に追い出されてからも、そこから離れようとはしなかった。

彼はアトリエの入り口で、膝を抱えてうずくまっていた。

通りすがりの親切な人が、「坊や、迷子?パパとママとはぐれちゃったの?」と声をかけてきた。

浩はおとなしく首を横に振った。「ママはここで働いてるんだ。パパがもうすぐ迎えに来てくれるから大丈夫」

彼がそう言うので、親切な人は安心してその場を立ち去った。

そしてまもなく、竜也の車が道端に停まると、彼は急いで車を降り、浩の元へ駆け寄った。

「パパ」

浩は立ち上がった。

竜也は浩の前にしゃがみ込み、怪我がないか確認した。特
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