LOGIN彼方流麻雀小説の世界へようこそ―― この物語は【牌神話】〜麻雀少女激闘戦記〜の第2巻として出させてもらうのですが、なんだ2巻かと思って戻らないで大丈夫です。例えるなら、ドラ◯ンクエスト2を思い浮かべてください。あれ、2から始めて全然大丈夫でしょう。これもそんな感じ。2巻からで大丈夫なんです。世界観が繋がっているけど1から順番に読む必要はない。二章からで全然楽しめる作りです。なので、これを最初に開いたならここから読んでくれたらいいんです。そのために2巻ってわかりづらいようにあえて『通』なんて書いたんです。 主人公が少女じゃないとかも気にしないで。 最後には、読んで良かった――と必ず思うはずですから。
View More【牌神話】〜麻雀少女激闘戦記〜 通
――人はごく稀に神化するという。
ある仮説によれば全ての神々には元の姿があり、なんらかのきっかけで神へと姿を変えることがあるとか。
そして神は様々な所に現れる。それは麻雀界とて例外ではない。
この話は、麻雀の神とそれに深く関わった少女あるいは少年たちの熱い青春の物語。その大全である。
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もくじ
➖️メインストーリー➖️
第1部 麻雀少女激闘戦記
二章 闇メン
三章 護りのミサト!
➖️サイドストーリー➖️
3.約束
➖️牌神話テーマソング➖️
戦場の足跡
➖️表紙イラスト➖️
しろねこ。
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ごきげんよう、彼方です!
麻雀の楽しさを1人でも多くの人に伝えたくてこの物語を書いています。良いと思いましたらぜひ拡散の方をよろしくお願いします!
この小説の読み方は
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これは時間の経過です。2つなら少しの、3つなら大きな時間の経過になります。思考吹き出しのイメージですね。
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これは時間の遡りです。
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これはちょっとした区切りです。
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これは視点変更か大きな区切りです。
これを意識していれば視点混乱などしないで読めると思います。
では、最後に。本編に入る前に確認しますけど。あなたは麻雀に精通してますか? してる? では次に進んで下さい。でももし、まだわからない。よく知らない。まるで無知。という方は読めない漢字があるかもしれません。それをここでざっと書いておきましょう。
まず牌(はい)の名称です。
1〜9の数字があり、スートは3種です。スート……スートって何か言い換えられないかな。色、絵柄、いや種類……かな。まあ、種族というか。そんな感じ。
で読み方は
1=いー
2=りゃん
3=さん
4=すー
5=うー
6=ろー
7=ちー
8=ぱー
9=きゅー
これが基本。
種族の読み方は
萬=まん(わんとも言うが基本はまん)
筒=ぴん
索=そー
でもこれは略してて実際は萬子筒子索子(まんずぴんずそーず)と言うもの。
漢数字が萬子
数字に丸が囲ってあるのが筒子
全角数字が索子です。
つまり二とあればこれはりゃんまんを持ってるってことで⑤ならうーぴんを持ってるってこと。OK?
ここまでが数牌(すうはい)の説明。
で、他にも字牌(じはい)というのがありまして。
まず字牌の風牌(かぜはい)から。
東=とん
南=なん
西=しゃー
北=ぺー
で、もうひとつの字牌が三元牌(さんげんぱい)。
白=はく
発=はつ
中=ちゅん
これが牌の読み方の全て。
続いてよく使われるのが『家』。これ単独では使わないけど西家とか起家とかね。これ、読み方は(いえ)じゃないんです。
麻雀の世界で家は(ちゃ)と読みます。つまり、西家なら(しゃーちゃ)。起家ならおきちゃ? いいえ、これは(ちーちゃ)と言ってこの人の親番からこのゲームは開始されたよという、最初に親番を担当した人を指す言葉。……よく考えたらあまり必要ない言葉だな。なんであるのかは不明。
あとは聴牌(てんぱい)とか
一向聴(いーしゃんてん)とか
和了(ほーら)とかかな。出てきそうな専門用語は。
テンパイってのは完成まであと1つの状態を指すもので、イーシャンテンはそれのまた1つ前。さらに前だとリャンシャンテンとかサンシャンテンとか言うんだけどそのへんはイーシャンテンわかるならわかるよね。
ホーラってのはアガリのこと。完成ってことですね。
これくらいを覚えておけばあまりつまづく事なく読めると思うんです。もし分からないことがあったらいつでも私に質問して下さい。感想欄でもメールでも方法は何でもいいです。必ず分からない系のご質問には答えますので!
長くなりましたが、それでは、元競技麻雀プロである著者が描く彼方流麻雀小説の世界をお楽しみ下さい――
63.第四話 これが勝負師 結局、曽根がアガリをとれたのは初めのハネマン一回だけでありその後はみんなして曽根をボコボコにした。プロ3人でよってたかってフルボッコである。「わかったわかったわかりました。格の違いはもうわかったから、お願いだからこの辺でやめて!」「こう言ってるし、中野さんはもうアガるの禁止でよくないですか」「よくねーだろ! 今おれ三着目だろうが」南3局曽根の最後の親番中野 29800点トキオ33100点曽根 3600点ミサト33500点 3人は三つ巴だった。なのでここで軽くアガリを取ろうとか考えない、むしろこの局。ここで決着をつけるように手作りするのがプロというものだ。それを3人とも分かっているのでこの局は誰も鳴かなかった。そして……「リーチ!」「リーチ」「私もリーチよ」 親の曽根以外の3人が一気にリーチ。曽根は親番ではあるがさすがに無理なものは無理なため『もうお手上げ』とばかりに現物を力無く放る。「ツモ」ミサト手牌三三八八八①②③11666 1ツモ 手を開いたのはミサトだった。「四萬切りリーチで三萬と1索のシャボ!」「3軒目のリーチなのにあえてツモり三暗刻なの?」「三萬が山にありそうだったからね。まあ、引けたのは1索なんだけど。それに、アナタたち強いからここで決着つけておくのが最善策だと思ったの。はい、2000.4000で私の勝ちね」 チャン
62.第三話 ミオちゃんの配信 トキオはダブ南を鳴いて打2索とした。トキオの捨て牌にはソーズが全く出ておらず、この2索が初めてトキオから出たソーズだった。 ジュリはトキオの手をチョロっと見に行ったトキオ手牌二三⑤⑤赤⑤44赤567(南南南) ドラ7(ポンテン8000かー) トキオは既にダブ南赤赤ドラの一-四萬待ちポンテンを入れていた。しかしトキオの仕掛けに対して一-四は危険牌であるので現状はすんなりアガれるか分からないな、とジュリはトキオの手を見ながら思った。するとミサトの手から4索が切られた。「ポン」打赤⑤(は?)トキオ手牌二三⑤⑤赤567(444)(南南南) ドラ7(え? 手を短くして、使えるドラを捨てて、待ちを変えることもしないってどういうこと?) 見てる方が混乱するような鳴きだった。しかし、これは対局者にしか分からない魔法なのである。曽根打一「ロン」「えっ!?」パタントキオ手牌二三⑤⑤赤567(444)(南南南) ドラ7「満貫!」「使える赤を捨ててる……?」「メンゼン祝儀のルールだからね。そこのルール表の通りにやるなら」 たしかに、この麻雀ルームは昔はフリー雀荘だったのか店のルール表
61.第二話 対決! 新人王vs新人王 川原田朱里(かわはらだじゅり)は中野雅也(なかのまさや)の有能な右腕だ。 彼女は言われるであろうことを先読みして動けるタイプの人間なので、あれよあれよと事が進んでいく。気が付いたら全てのサイドテーブルにキンキンに冷えた麦茶まで置いてある。A卓東家 中野雅也(なかのまさや)南家 金田朱鷺子(トキオ)西家 曽根博一(そねひろかず)北家 井川美沙都(ミサト)B卓東家 金子水景(ミカゲ)南家 鳥栖大毅(とすだいき)西家 飯田雪(ユキ)北家 鹿野沙織(しかのさおり)立会人 川原田朱里「ジュリはおれたちの勝負を見届けてくれ。おれが本物のプロ雀士だったって所を見せてやるから見逃すなよ」「わかりました」「「よろしくお願いします!」」 各卓ゲームを開始した。 A卓は35期新人王と36期新人王の対決だ。中野は麻雀プロを辞めて4年になるが一度は新人王にまでなった実力の持ち主だ。そう簡単には勝たせてもらえないだろうとミサトは警戒して挑んだ。「えー、みなさんやりながらでいいんで聞いてください。今回の勝負はチーム戦です。我々『カキヌマホールディングス』対『井川美沙都プロ率いる女流雀士チーム』はまず一回戦をA卓B卓に分かれて対局します。その結果で例えば課長が3位で曽根が4位だとしたとしたら二回戦A卓は課長B卓は曽根というように同卓した同じチームの相手とで順位が上の方が二回戦はA卓に、下の順位の方がB卓に行き決勝を行う半荘2回勝負です。終わったらチームトータル得点を計算して負けたチームがこの麻雀ルームの場代を持ちます。また、個人優勝した方にはここの売店で1番高いお
60.ここまでのあらすじ ミサトとユキはアクアリウム静岡店でゲストに呼ばれ、18卓ある店舗を見事期間中の3日間毎日満卓にした。2人は自分たちコンビを『牌戦士 三郷幸』と名乗る。牌戦士たちの旅は続く、次は一体どんな出会いがあるのやら――【登場人物紹介】井川美沙都いがわみさと主人公。怠けることを嫌い、ストイックに鍛え続けるアスリート系美女。金髪ロングがトレードマーク。通称護りのミサト日本プロ麻雀師団所属獲得タイトル第36期新人王第35期師団名人戦準優勝など飯田雪いいだゆき井川ミサトの元バイト先の仲間でありミサトのよき理解者。ボーイッシュな髪型、服装をしているが顔立ちはこの上なく女の子で可愛らしい、そのギャップが良い。金田朱鷺子かねだときこ新宿でゴールデンコンビと言われる2人組。生物学的には女だが、見た目は美男子で『トキオ』の名で通っている。通称TKOのトキオ。麻雀真剣師団体ツイカの1期生。新宿ゴールデン街で店をミカゲと共同経営している。金子水景かねこみかげトキオと2人でゴールデンコンビと言われる一流雀士。通称隠密ミカゲ。麻雀真剣師団体ツイカ1期生。新宿ゴールデン街で店をトキオと共同経営している。 普段は分厚いメガネをしててダサめな姿だが、メガネを外しコンタクトにするとすごく美人。その4第一話 偶然の再会&n