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第140話・僕と主

Auteur: 新矢識仁
last update Dernière mise à jour: 2026-02-04 05:31:44

「共に行動する生物を大事に扱わない主が、しもべに好かれるはずがない。ましてやこの窮地に共に生きる同種とも暮らしていけるはずがない。それで奈落断崖から追い出されてグリフォンにも嫌われて空から突き落とされた、そうではないか?」

 うぅーわぁ。

 こう来たかあ。

 同種にも嫌われて僕にも憎まれて。

 行く当てもなかったから、奈落断崖に連れて行けとも言えなかったんだろう。

「さて、どうする、シンゴ」

 サーラがグリフォンの頭を撫でながら言った。

「この娘、連れて行けばフェザーマンの反感を買う。同種に追い出された娘だからな。それとこのグリフォンの処遇。如何に嫌っているとはいえ、主を害した家畜は元の家には戻れない」

「自由に生きることはできないのか?」

「アシヌスで考えてみればいい。ドワーフに仕えるために生み出されたアシヌスがドワーフに見捨てられて、生きていけると思うか?」

「そうだな……」

「な、何を言っているのよ! 主を傷つけた家畜を放置しておく気?!」

「家畜を傷つけた主は放置していいか」

 サーラの冷ややかな声にミクンが提案する。

「ここにおいてく?」

「ハーフリング如きが!」

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