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第541話

作者: 栄子
「それじゃ、私も」丈は葛城弁護士と一緒に退出した。

要は自分の弁護士の方を向いて、「先に下で待っていてくれ」と言った。

弁護士は頷いて、オフィスを出て行った。

綾はデスクに向かい、パソコンを開いて、画面を見ながら言った。「他に用事がなければ、あなたも帰って。仕事があるので」

要は複雑な表情で綾を見つめ、「綾、俺たちは今後、もう会えないのか?」と尋ねた。

綾は顔を上げて、彼の目を見つめた。

「もう連絡を取り合う必要はないと思う」

要は驚き、「綾、やはり俺を恨んでいるのか?」と言った。

「恨んでなんかいないさ」綾は落ち着いた様子で彼を見つめた。「ただ、碓氷家や碓氷グループとは、もう関わりたくないの。人にはそれぞれ異なった選択肢がある。碓氷グループの社長になるのはあなたの選択だし、あなたと関わらないのは私の選択よ」

要は息を呑んだ。

彼は彼女の目を見つめ、唇を固く閉じ、そして、静かに拳を握りしめた。

......

その日以来、日常は再び穏やかさを取り戻した。

要は株式譲渡契約書を持ち去り、20億円を残した。

笙と要は、二度と綾の生活に現れなかった。

綾も毎日を忙
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