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第124話

Author: 青葉凛
「隠し事をするつもりはなかったんだ。ただ、君を私の過去の問題に巻き込みたくなかった」

このこじれてしまった厄介な因縁は、自分一人で背負えばいい。これからの人生をともに歩んでくれる紫音にまで、そんな暗い影を落としたくなかったのだ。

それに、すべてを知ってしまった彼女が、今後文香とどう顔を合わせればいいのかということも懸念していた。

「前にあなたが言ってくれたでしょう?何か問題があれば一人で抱え込まずに話してくれって。あなたが解決してくれるって」

紫音の眼差しは真剣だった。「今度は私から、その言葉をあなたに返すわ。どうかそんなに一人で抱え込まないで。どんな問題だって、私でよければ一緒に背負うから」

何より紫音自身、中途半端に隠し事をされたままでは不要な疑心暗鬼に陥り、彼とあの女性の間にやましい関係があるのではないかと、勝手な邪推を繰り返していただろう。真実を知って、ようやく彼女の胸のつかえはすっきりと下りていた。

律はしばらくの間、何かを堪えるような熱を帯びた瞳で紫音をじっと見つめていたが、やがて静かに視線を前に戻した。

しばらく沈黙が続いた後、彼が再び口を開いた。「彼女の件
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