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亮との思い出、付き合った満月の日

last update Terakhir Diperbarui: 2026-01-06 19:26:52

確か私が看護専門学校の入試の合格が決まり、

高校卒業まであと少しという日だった。

仲の良かった男女六人でカラオケに行った帰り道、

亮にたまたま遭遇した。

戸塚駅東口のペデストリアンデッキの広場で二月の寒空の下でギターを弾きながら歌っていた。

一緒にいた友達含めて皆一瞬で亮のライブだと気づいた。

身の丈にあっていない恋愛ソングをしっとり歌っていた。

高校三年間、彼の恋話など聞いたことがない。

ライブ後、

亮は皆に過剰に褒められてヘラヘラしていた。

明らかにノリで褒めているだけだが彼は本気にしているみたいだった。

その後、

亮含めて七人で焼肉を食べに行き、

帰りの方向の関係で亮と私は二人きりで電車で帰宅した。

「本気で歌手になろうとしていたんだ。

冗談かと思っていた」

二人で電車の吊り革に掴まって喋った記憶だ。

亮が文化祭などでギターを弾いており、

将来歌手になりたいらしい話を聞いていたが当時は本気とは思っていなかった。

「本気だよ。

歌うことくらいしか好きなことないし」

「いつからなの。

だって軽音部には入っていたけど今年まで文化祭ライブにも出ていなかったじゃん」

「本格的には中一かな。

中一の時からプロの歌手になろうかなって思っていたけど。

ちょっと事情があって出る決心ができなかったんだ」

気のない返事をしていると電車は最寄り駅の東戸塚駅に着いたので下車しようとした。

「あのさっ、

ちょっと、

一緒に散歩、

して、

もいいかな」

急に何を言っているのかと思ったが、

断る理由がなかったので承諾した。

駅の東口から出て西武東戸塚を通り過ぎて郊外の通りを歩いた。

「中一の時から歌には興味があってさ、

合唱部に入っていたんだよね。

その年にさ、

ラルクのデイブレイクスベルっていう曲が流行ってさ、

それが滅茶苦茶格好良くてさ、

本気でHydeみたいになりたいって思ったんだよね」

大通りを走る車のヘッドライトは派手さのない薄い亮の顔を浮かび上がらせていた。

品濃中央公園が見えたので一緒に中に入った。

「絶対に売れたいんだよね」

ブランコに漕がず座り、

彼は確か公園近くのコンビニで購入したバナナオレを飲みながら語っていた。

私はブランコの立ち漕ぎをしながら金属の軋む音と彼の言葉を交互に聞いていた。

「今はこんなんだけどさ、

絶対に周りを見返したいんだよね」

亮の何でもない言葉が
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