Masuk当たり前だけど、普段は洋服を着ているので、目にすることなどない胸板。
──そっか、野球やサッカーをしてたって言ってたからかな。今も会社の人たちとフットサルをやっているようだし、カラダ作りをしてるんだ。 引き締まっていてカッコイイ〜と思った。 匠がシャワーを浴びている間に、スーツを掛けて、靴を下駄箱に入れる。 下駄箱の中も靴が綺麗に並べられている。 「さすがだね」と、私の靴やスニーカーも綺麗に並べる。 そして、手を洗って、夕飯のカレーの準備をしなくては……とキッチンへ と、匠が出て来た。 ボクサーパンツ姿で、濡れた髪をバスタオルでワシャワシャ拭いている。 ──うわっ! また胸板丸見え、しかもウエストがキュッとしている。 ガン見する私 「匠、カラダ鍛えてるの?」と聞くと、 「おお!」と、嬉しそうに近づいて来る。 「ん?」と言うと、 触って見ろ! と言わんばかりに胸を張る。 「ふふ」 仕方がないので、胸板に触れる。 「うわ、硬い!」 昨日、確かに抱きしめられた時、思ったより胸板が厚いなって思ったんだよね。 「だろう?」とご満悦。 それより私は、腰のくびれがカッコイイと思ったので、スッと腰に触れると、 「ウウッ」と言っている。 「ん?」 「綾がいきなり触れるから」と笑っている。 面白くなって、もう一度触れる。 「ウウッ」 「ココの形、カッコイイよね〜」と言うと、 「そう?」と、言いながら、くすぐったそうにしている。 「うん、このパンツの上に見える窪み?「ホントだな。同じだ! 綺麗な所だな」 「うん」 教会も披露宴会場もとても綺麗だ。 「素敵〜」と私が言うと、 「綾、ココで式、挙げたい?」と聞く匠。 そこには、とても高額な予算が書かれていた。 「あ〜でも、挙式披露宴するの?」と聞くと、 「え、しようよ!」と言う匠。 「こんなに贅沢なんだもの……明日皆んなで相談しよう!」と言うと、 「うん、分かった」と言った。 もちろん、ウェディングドレスは着たい! 若い今、着ておきたいから。 でも、もし行けるなら新婚旅行にも行きたいと思っている。 なので、私は贅沢しないで、フォトウェディングだけでも良いかなと思っている。 ただ、披露宴は、両家のためにするものだと聞いたことがあるから、我が家みたいな旧家は、した方が良いと言われるかもしれない。 匠のご両親は、どうだろうか…… 2人だけで決められるなら、その方が良いが、そうも行かなそうだ。 「綾? どうした?」 「結婚するって大変だな」と言うと、 「どうして?」と言う匠。 思っていることを話した。 「そっか、そうだよな。明日両家で相談しよう! 俺は、挙式披露宴もしたいし、もちろん新婚旅行にも行きたいと思ってるよ」と匠は言う。 「匠、新婚旅行って、仕事休めるの?」と聞くと、 「そうだなあ〜土日を使って、2日は、有休を取って4日間なら休めるかな。それか、大型連休の
私もお母さんに連絡すると、 『いよいよね、綾、良かったわね。おめでとう』と言ってくれた。 「うん。ありがとう! でもね、私、綾瀬綾になっちゃうの」と言うと、 『グッ』と母が一瞬笑った。 「お母さん今、笑った?」と聞くと、 『笑ってないわよ』と言うが、 「絶対今笑ったよね?」と言うと、 『ううん、そんなことないわよ。素敵な名前じゃない』と言う。 「う〜〜ん」と言うと、 『ちょっと綾! もしかして名前で悩んでるの?』と言われた。 「うん、ちょっとヤダなって……」と言うと、 『何言ってるの! 名前より匠くんとの生活の方が大事でしょ!』と言った。 ──そうだけど……と、いうことは…… 「やっぱ、面白いって思ってんじゃん!」と言うと、 『ハハハハッ』と笑う失礼な母だ。 「思いっきり笑ってんじゃん!」 『いや、昨日ね……お父さんと話してて……綾ったら、綾瀬綾になっちゃうわねって言ってたのよ……グッ』 もう完璧に笑っている。 「ああそう、もう電話切るよ!」と言うと、 『あ、綾、匠くんに代わって!』と言うので、 匠に、 「はい! 綾瀬綾で笑ってる母からで〜す」と言うと、 「ハハッ」と匠も笑っている。 ──ったく! 人がこんなに落ち込んでるのに…… 皆んなして笑って! 匠は、 「はい、はい! あっ、そうですね。ありがとうございます。分かりました。では、確認して又ご連絡させていただきます。はい、失礼します」と、 電話を切った。 「何だって?」と聞くと、 「もし、父
急いで匠も拭いたのか、早く寝室に戻って来た。 そして、 「今日は、モコモコ要らないかも」と、私の姿を眺めている。 「知らないよ! 大変なことになっても〜」と言うと、「もうなってる!」と言う。 「ふふ」 無視して、布団の中に入った。 すると、匠は、「綾、コレ」と、ふと婚姻届を出した。 「え?」と私が驚くと、 「俺は、いつでも良いと思ってたから、用意してた」と言われた。 「そうなんだ」と、ニヤける。 その婚姻届を見ると、結婚雑誌に付いている物だと分かった。 「匠もしかして、コレ?」と聞くと、 「いや〜コレを買うのは、なかなか勇気が要るよな」と雑誌を出しながら笑っている。 「ふふ、言ってくれれば買いに行ったのに」と言うと、 「うん、そうなんだけど、先に書いておきたかったから」と、匠の欄には、既に名前が書き込んである。 役所までは行く時間がなくて、たまたま行ったコンビニで見つけて、タイミングは『今だ!』と思って買ったそうだ。 「店員さん、おばさんだったんだけど、ニコッとされたよ」と笑っている。 「ふふ、ありがとう。頑張ったね」と、頭をヨシヨシしてあげた。 「書いてくれる?」と言うので、 「うん!」と、私は下着のまま、それに記入した。 「一生忘れないよ! 綾がセクシーな格好でサインしてくれたこと」と言いながらお尻を撫でる。 「ヤダ、もう!」と笑い合う。 そして、私はとんでもないことに気づいた! 「え〜〜〜〜!」 「何? どした?」と驚く匠。 「ねえ、匠! 私……もしかして、綾瀬 綾になっちゃうの?」と言う
この前は、この辺りまでしか出来なかった2人。 優しく愛撫されながら、じっくり、ゆっくり、お腹から下へと下がっていく匠。 ドキドキする。 しかし、そんな恥ずかしさも飛んで行ってしまうくらいの感覚。 パンティに手がかかり…… 「ああっ……」と思わず声が洩れる…… 堪らなく気持ち良くしてくれる匠。 「んんっ……あっ……んっ」我慢出来ずに洩れる声、それがしばらく続く…… そして…… 匠は、私をずっとふわふわ包み込むように優しく抱く…… まるで、あの日アイツのせいで、怖い思いをしたことを忘れさせてくれているようだ。 優しく……気持ち良く……ひとつになっている感覚 ──あ〜ん、素敵…… ふわふわした気持ちのまま初めて匠に抱かれた…… 思わず私は、匠に抱きついていた。 「綾〜〜」と、抱きしめてくれる匠。 「大好き」と言うと、 「俺も大好きだよ」と、キスをして優しく頭を撫でてくれる。 そして、見つめながら、 「最高だった!」と言った。 「ふふ」 やっぱり恥ずかしいので、匠の胸に顔を埋める。 そして、匠の隣りで腕枕をされる。 「不思議なくらい、何もかもが合うんだよな〜」とポツリと言っている匠。 それは、私も思っていたことだ。 何でも私の考えていることを分かってくれる匠。 私は上体を起こして、寝転んでいる匠の顔を上から、黙って見つめてみた。 ──好き! キスして! と、思いながら…… すぐに素敵なキスをし
頭から足の先まで念入りに綺麗に洗う。 そして、上がってセクシーランジェリーを着て、 鏡の前でクルクル回ってみる。 「うわ〜エロッ」 我ながら、なかなかエロく見えるものだ。 そして、ドライヤーを使うと、匠が来てしまうので、隠す為にモコモコパジャマを着る。 「うん、良し!」 ──女の子は、こういう演出も大変なのよね〜 そして、洗面室のドアを開けて、しばらくドライヤーをしていると…… 匠が来た! 「なんでココで?」と、ドライヤーを持って、また、 私の手を引いてリビングへ 「こっちでやると、髪の毛が落ちちゃうから」と言ったが、「大丈夫! 掃除機が吸ってくれるよ」 とお掃除ロボを指差す。 そして、また髪を乾かしてもらう。 恒例となった、振り向きキス。 私がなかなか振り向かないので、後ろから肩をトントンする匠。 「ん?」と振り向くと、 やっぱりチュッとする。 「ふふ」 しばらく振り向かない! また、待ちきれなくなって、肩をトントンする匠。 「ん?」と振り向く。 チュッとする。 「ふふっ」 ──絶対、次は、左側だと思っているよなあ と思ったら、やっぱり左の肩をトントンする匠。 でも、振り向かない私。 「ハハッ」と笑っている。 「なんで?」と言うので、 私は、ガッツリ後ろを向いて、ソファーに座る匠の膝の上に跨いで座った。 「え?」と笑いながらも、チュッとして、髪を乾かしてくれる。
「美味しいね〜」 「うん、美味い!」 それだけで幸せだ! そして、締めの冷麺まで食べて、お腹がいっぱいだ。 「あ〜どうしよう! 食べ過ぎたあ〜」 「俺も〜! 美味かったからな」と言う匠。 「うん」 「ちょっと俺もトイレ」と匠もトイレに行った。 ──もう、智之たちは、帰ったのかなあ? 出来れば、こんなところで会いたくない! マンションの近くだし、 また浮気現場に出くわすなんて、最悪だ。 アイツは、絶対、地獄に堕ちる! すると、匠が戻って来た。 「もう居なかったぞ」 「そう、良かった。じゃあ帰ろうっか……」 と、席を立ってお会計へ 匠が支払ってくれている。 そう言えば、お金のこと、まだ何も決めていない。きちんと話さなきゃな。 「ご馳走様でした」 「おお」 「お金のこと、ちゃんと決めようね」と言うと、 「え? そんなの大丈夫だよ!」と言うが、 「ううん、私も働いてるんだし。ちゃんと後で決めよう!」と話しながら外に出ると、 お店とお店の間で、カップルがキスをしていた。 ──!!! 智之とさっきの女だ! 私の顔が驚いた顔になったものだから、匠も気づいたのだろう。 そちらの方を見て…… 「え?」と、言ったが、 私は匠の手を取り、首を横に振り、その場から離れた。 「関わりたくない!」 「分かった」 なぜか2人は、早足で歩いていた。 しばらく黙って歩い