MasukOL3年目の綾24歳は、2歳上の同期、智之と入社間もなく意気投合し、お付き合いをすることに。 もう交際2年半を過ぎたのだから、そろそろ同棲でもしたいところだが、厳格な父と、ちょっと不思議ちゃんの母に育てられた箱入り娘の綾は、到底同棲など許してもらえない。 なので、智之の結婚の意思を確認し、結婚に向けて動き出す。 しかし、その矢先、綾は智之に裏切られていた事実を突きつけられることになる。 別れがあるから、真実の愛と出会えるのだと知ることに。 同期の美和と匠に支えられながら、真実の愛を求める。そして、本当の運命の相手に気づいた時……という大人ラブストーリー。
Lihat lebih banyak──2023年秋
「綾! おはよう〜」 「あ、美和、おはよう〜」 風が冷たく感じる朝、 会社へ向かう途中、同期の美和に会った。 「寒っ! さすがに11月下旬ともなると、寒くなって来たね」 「うん、寒いね」 そして私の視線は、数メートル先を歩いている彼の背中を見ていた。 「え? あれ、──── それでも、匠は、ずっと私を女の子扱いしてくれている。 素敵なキスをされて思い出した。 初めてキスをした日のこと。 3歳と5歳の頃じゃなく、大人になった匠と私。 凹んでいた私の心にスッと入ってきた匠。 また、私は、あの頃のように、匠に恋をしているのだろうか…… 目からハートでも出ていないかとドキドキする。 また、色気いっぱいでモテてしまっている匠。 ──私だって、大好きなんだよ だから、何度も悪戯にキスをする。 チュッ 「ふふ」とご満悦な匠 晴人が眠ると……また2人の時間 久しぶりに新調したセクシーランジェリーに気づいた匠。 「え? 綾コレどうしたの?」 「買ったの」と言うと、今度は、匠が私の浮気を疑った。 「誰の為に?」と言った。 「ん? 匠との為に決まってるでしょ?」と言うと、 「本当?」と言う。 「え、え? どういう意味?」 「誰かに見せる為かと思った」と言った。 「はい〜?」 「だって、しばらくご無沙汰だったのに、急に……」 と言う。 「ふふっ」 ──そんなに思い詰めていたんだ 「ごめんね、匠だけだよ」と言うと、 「本当に?」とニコニコしている。 「当たり前でしょ!」と、額をペチッとしたら、 笑っている。 出産後、なぜか胸まで小さくなってしまった。 色気も何もないと思っていたのに…… 「では、遠慮なく〜」と、ご堪能されている。 黒だが、とても際どいデザイン。 「何コレ!」と、驚きながらも楽しんでいるようで良かった。 それからというもの、 「ただいま〜」 「お帰り〜! お疲れ様〜」と言うと、 「晴人は?」 「寝たよ」と言うと、 「はあ〜疲れた」と、玄関で私を抱きしめる。 「そっか、疲れてるのね?」と言うと、 「! 全然疲れてないよ! まだ余力はある」と言ってキスをする。 「ふふ」 匠がご飯を食べる時も、私はずっと一緒にダイニングに座って、話しながら待っている。 そして、匠がお風呂に入って上がって来るのを待っている。 この時間が1番危険だ。睡魔のピークが来る。 一度眠ってしまっていて、 「起こしてくれれば良かったのに」と言ったので、 「風邪ひくよ」と、起こし
匠は、一瞬驚いたようだけど、喜んでいる。 「もう、綾をその気にさせるのに、時間がかかるから」と言っている。 確かに、1分でも寝たいと思っていたのは事実だ。 子ども1人で、こんなことを言っていて、2人になっても大丈夫なのかと言う不安もあるのだ。 でも、晴人は、思ったより成長していているのだから、と匠は言う。 久しぶりに、熱いキスをしたことで、私は、女になったような気がした。 ずっと、母親として頑張って来た。 でも、その姿すら、匠には色っぽく映ると言う。 子どものことを忘れて、今だけは女として、妻として匠に抱かれる。 「綾〜綺麗だ」と言ってくれる。 なぜか妙に照れてしまった。 「可愛い」と、いつまでも女の子扱いしてくれる匠。 普段は、ママだけど、今は綾 いつしか自分の名前は、どこかへ行ってしまうと、 母はいつも嘆いていた。 それを分かってか、匠は、綾と呼んでくれる。ママから解放される時間だ。 その日から不思議と、私は匠に抵抗なくキスをするようになった。 晴人が眠ると、夜は2人の時間。 匠に甘えるように抱きついて、頬にキスをすると、 「あ〜なんで? ココ」と唇を指差す。 「ふふ」
3歳の晴人は、よく動く。 実家に到着するまで、少し寝たものだから又パワー全開だ。 子どもというものは、何度でも同じことをする。 父が晴人の為に買っておいてくれた電車のオモチャを出して来ると、広げて遊んでいる。 どちらかと言うと父の方が楽しそうに遊んでいるが、晴人も徐々に電車に興味を示し遊ぶようになった。 「晴人、行くぞ〜!」と言う父に、 「お〜!」と、ノリの良い晴人 子どもは、何度でも同じことをするが、父がそのうちに飽きて来て、電車の上に何かを乗せ始める。 それが、コロコロと落ちるとケタケタと笑う晴人 そして、 「もう1回!」と、同じことを何十回とさせられている父。 疲れて来ているのは、父の方だ。 「晴人、もうお終いよ」と私が言うが、 「もう1回!」と聞かない晴人に、 途中で、「お母さん!」と、母に代わってもらっている。 孫は可愛いようだが、体力的には、キツくなってくる歳頃のようだ。 そりゃあ元気な3歳児、全力でノンストップで遊ぶのだもの。 母が途中で、「バーバは、ご飯の支度をして来るわね〜」と言うと晴人は、 「晴人もトントンする〜!」と、母について行く。 私も3歳になった頃、子ども用のマイ包丁を与えられた。 なので、晴人にも家では野菜のカットなどをさせているのだ。 急ぐ時は、全部はさせてあげられないが、「胡瓜1本は、晴人に任せるね」と言うと、晴人も任された! と思って喜んでやるので、料理男子を育てる為には、良いと思う。 これからの時代、性別に関係なくお料理は、出来た方が良いと思っている。 匠も最初は、お料理をしなかったようだけど、一人暮らしを
「良し、晴人、キャッチボールするか?」と言う匠、 「ん?」と、不思議そうな顔をする晴人 「まだ、早いんじゃない?」と私が言うと、 「そうか?」と、 匠は、さっき子ども用の1番小さいグローブを買って来たので、晴人の手に嵌めてあげている。 でも、全然ボールが取れなくて、グローブを外す晴人 「え……」 「ほら、まだ早いよ。匠もウチのお父さんとキャッチボールしてたのは、5歳の頃だからね」 「そっか」 「はるたん! ほら」と、三輪車の後ろカゴに入れていた晴人用の小さいサイズのサッカーボールを転がしてみた。 すると、手で持ったり、足で蹴ろうとしている。 「こっちだね」と私が言うと、 「おお、そっか」と匠は、嬉しそうに、晴人とボールを蹴り合いしている。 時々、晴人とも匠のフットサルの試合を観に行っているので、サッカーの方に興味を持ったようだ。 ──嬉しそうな匠も撮っておいてあげよう 「ママ〜!」と、私にもパスをくれる晴人 「よし、それ〜〜! コレなら私でも出来るわ」と言うと、 「ハハッ、それ〜〜!って……」と笑っている匠 「え? 何か?」 「ハハッ」と笑っている。 周りを見渡すと、公園ではないので、遊具は鉄棒だけ。 ベンチに座ってゲームをしている子や鉄棒をしている子は居るが、野球やサッカーをしている子は居ない。 「ココって、野球やサッカー禁止じゃないよね? しないのかなあ?」 「してる子は、今ココには居ないだけじゃないか?」 「あ、そっか……」 土曜日の昼間、野球やサッカーを習っている子たちは、試合や練習をしているのだろうか。