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第13話「∞の子どもたち」

Author: ReiN.
last update publish date: 2026-07-18 14:08:05

 朝、モニターは最初から壊れていた。

 壊れている、というより、正常に∞を表示していた。

 心拍、フェロモン濃度、共有率、接触後の波形残響、そして見慣れない新しい項目——生命循環数。

 どれも、気持ちいいくらい潔く、∞。

 ひなたはキッチンカウンターに片手をつき、無言でモニターを見つめていた。

 ユナはトーストにバターを塗りながら、その隣で首を傾ける。

「先生」

「うん」

「増えてます?」

「増えてる」

「どのくらい?」

「数える気が失せるくらい」

「じゃあ私たち、親ですね」

 ひなたはコーヒーを吹きそうになって、ぎりぎりで耐えた。

 耐えたはずなのに、研究者として何かが終わった音は、確かにした。

 昨夜、αの理性はちゃんと崩壊した。

 その結果、Ωの覚醒が起きた。

 そこまでは資料通りだったし、理論上も説明の余地はあった。

 問題は、そのあとだ。

 通常の番理論では、共有率が臨界点を超えると、フェロモン循環は安定相へ移行する。

 少なくとも、そう習う。

 そう教える。

 そう論文に書く。

 ところが、朝比奈ひなたのモニターは、そんな一般論に一切の敬意を払わなかった。

 共有率、
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  • 限界なき番(リミットレス・ペア)   第14話「番自由法案、可決」

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