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第116話

Auteur: 知念夕顔
それは一案だが、どうやって調べるのか。

二人には権力もコネもない。勝手に他人の銀行取引を調べられるわけがないのだ。南野が調べられたのは、スタッフが協力しなければならない立場にあったから。清香の場合、協力するとは思えない。

明日香もそのことは理解しているようだった。

「郁梨さん、折原社長に頼んで調べてもらうのはどうですか」

承平に頼む……彼の立場ならこうした調査は難しくないだろう。だが相手は清香だ。あれほど清香を信じている人が、どうして彼女を調べようとするだろう。

それに、この二日間は一言も話していない。承平に弱みを見せるつもりはなかった。

郁梨が黙ったままでいたので、明日香はその意図を悟った。

「どうしても折原社長に頼みたくないのでしたら、結構です。ほかに方法がないか考えてみます」

その言葉に郁梨は胸を打たれた。マネージャーとして、明日香は決して彼女を困らせたり、やりたくないことを強制したりしないのだ。

本当に貴重な存在だ!

「白井さん、実は私に一つ考えがあるんです」

明日香の声がぱっと明るくなった。「考えがあるんですか?ぜひ聞かせてください」

「南野さんに協力してもらって、芝居を打ちましょう」

「どんな芝居ですか?」

「この件はいったんここで終わりにしたことにして、南野さんからあのカメラマンの二人を辞めさせてもらうんです。そうすれば必ず警戒を解きますし、急いで新しい仕事を探そうともしないはずです。思わぬ金を手にした彼らなら、きっと抑えきれずに使い込むはずです」

明日香は腿を叩いた。「これは名案ですね、郁梨さん。あなたって本当に頭の回転が速いんですね!」

実はこれは郁梨の経験から生まれた発想だった。

承平と結婚したばかりの頃、彼から生活費として2000万円を渡された。ごく普通の大学生にすぎなかった郁梨が、突然そんな大金を手にして舞い上がらないはずがなかった。

その日のうちに我慢できず買い物三昧をしてしまったのだ。

だから、あの二人のカメラマンも大金を手にし、この数日間は抑えていただろうが、辞めさせられれば気が緩んで、きっと散財してしまうに違いなかった。

尾行して、金を使う場面を押さえれば、否応なく自白するはずだ。

「今すぐ南野さんに電話します。いい知らせを待っていてください」

――

郁梨は知らなかったが、彼女が頼まなくて
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