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第13話

Author: 知念夕顔
清香はすでに自分のスイートルームに戻っており、承平が到着した時、俊明は番組スタッフと電話中だった。

「大変申し訳ありません、あと1時間で必ずスタジオに到着します。はいはいわかりました、後でみなさんに夜食をご馳走しますから」

清香はソファに座っていた。足首は確かに腫れてはいたが、俊明が言うほどひどくはなかった。

清香は足首を揉みながら、まるで悔しさと自責の念が入り混じっているかのように、不自然に笑ってみせた。「来なくていいって言ったのに、俊明ったら、どうやっても止められなかったわ」

俊明は電話を切り、興奮気味に承平に挨拶した。「折原社長、よくぞいらっしゃいました。外は記者でごった返しており、清香さんは帰国したばかりなので、ボディーガードもアシスタントもまだ手配できておらず、この度は大変ご迷惑をおかけしました」

承平は冷たく俊明に頷き、それから清香の腫れた足首を見た。

「それでも行くのか?」

清香は軽く頷いた。「ただの軽傷だから大丈夫。それに、私は決して弱虫なんかじゃない。ただ、何度も私のために往復して、あなた大変だったよね」

「構わない」

承平は構わないと言いながらも眉をひそめていた。清香は目を伏せて自分の足首を揉みながら、心の中で思った。これくらいのかすり傷だと、承平には私が大げさにしているように思われているのかもしれない。

「承くん、ごめんなさい、全部私が悪いの。あなたは郁梨さんと一緒にいるはずだったのに、私が邪魔してしまって……郁梨さんは私のことを嫌いになるかしら?」

承平を見上げた清香は、まさに哀れで愛おしい姿になっていた。

承平はしばらく黙り込んでいたが、ふとまた根気よく清香を慰め始めた。「そんなことはない。余計なことを考えるな。ボディーガードと車はもう準備できているから、いつでも出発できる。ただ足をそのまま放っておくこともできないから、仕事が終わったら必ず診てもらえ」

承平の慰めと心遣いもあってか、清香の顔には笑みが浮かんでいた。

「うん、分かった。じゃあ行ってくるね」

清香はよろめきながら立ち上がり、俊明は急いで支えに行った。

「折原社長、では行ってきます。あ、一点だけ、ネットのニュースについてですが……」

承平はきっぱりと遮った。「俺がなんとかする」

俊明はへつらうように笑った。「折原社長がそうおっしゃってくださるな
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