INICIAR SESIÓN「事件が起きたときの映像を録画した証拠があります」と、アモラは続けた。声は震えていたが、その言葉には誰も否定できないほどの冷たく揺るぎない決意が込められていた。「体調が回復して、私物の書類を取りに行けるようになったら、殺害の瞬間を収めた動画を捜査課に直接提出します」向かい合っていた二人の警察官は顔を見合わせ、それから丁重にうなずいた。「承知しました、アモラさん。現時点での証言だけでも、ルーシーとダリウスを保釈なしで拘束するには十分です。計画的殺人の容疑をさらに裏付けるため、映像の提出をお待ちしています」一方、ドアのそばに立っていたヴィクターは、突然その場に立ち尽くした。顔から血の気が引き、信じられないというように目を見開く。「アモラ……本気なのか? ルーシーが……本当に君の父親を殺したのか?」アモラは振り返り、苦々しい眼差しでヴィクターを見つめた。「どうして、ヴィック? あなたはまだ信じられないの? 今までずっとそばにいた女が、怪物だってことを」「そうじゃない、アモラ。でも……」ヴィクターは激しく脈打つこめかみを押さえ、残酷な現実をどうにか理解しようとした。「以前、ルーシーは涙を流しながら僕に話してくれたんだ。君の父親がプールで溺れているのを自分が見つけて、助けようとしたけれど間に合わなかったって……。僕の目の前で、神に誓って本当だと言い切ったんだ!」アモラは皮肉めいた笑みを浮かべた。目の前の男に対して、かつて抱いていた恋心はとうに消え失せていた。それでも、わずかな憐れみが胸の奥から込み上げてきた。「全部、演技よ、ヴィクター。父を突き落としたのは彼女なの。父の頭を水の中に押さえつけて、息ができなくなるまで離さなかったのも、彼女よ」ヴィクターは両手を固く握りしめた。罪悪感と、自分の愚かさへの怒り、そして憤怒が胸の中で入り混じる。自分はどうして、今まであれほど盲目でいられたのだろう。一人の警察官が咳払いをして、張り詰めた空気を破った。「それでは、初期の事情聴取はこれで終了とします。アモラさんとマーベリックさんは、まだ休養が必要な状態ですので、私たちはこれで失礼いたします」「ありがとうございます」と、アモラは静かに答えた。警察官が部屋を出ていった。ヴィクターはドアの敷居で一瞬足を止め、喉の奥に無数の言葉を押し込めたまま、アモラを見つめた
「アモラ! 隠れていないで出てきなさい、このクソ女! 私から逃げられると思っているの?!」ルーシーの甲高い叫び声が、湿気を帯びた古い建物のコンクリートの壁に反響した。乱暴に床を踏み鳴らす足音が、次第に近づいてくる。一方、五階の別の一角では、ダリウスが階段付近に置かれたいくつかのポリタンクを確認しながら、予備の計画を着々と進めていた。その口元には、冷酷な笑みが浮かんでいた。アモラは古びた麻袋の山の陰で、腹部をぎゅっと抱きしめていた。心臓は胸が痛むほど激しく鼓動している。今回ばかりは、ルーシーがただ脅しているだけではないと、アモラにもわかっていた。あの女は完全に正気を失い、今度こそ自分の命を確実に奪うつもりなのだ。ルーシーの足音が、アモラの隠れている通路のすぐ前で止まった。パニックに陥ったアモラは、別の場所へ移動しようと体をずらした。しかし、照明があまりにも暗く、体力も限界に近かったため、足がうっかり古いペンキ缶に当たってしまった。ガシャン!「見つけたわよ!」闇の中からルーシーが姿を現した。その目は、まるで何かに取り憑かれたかのように異様に見開かれていた。ルーシーは一瞬たりともためらわず、アモラに飛びかかった。「離して、ルーシー! 目を覚まして!」アモラは叫び、必死に抵抗した。爪を立ててルーシーを引っかき、その肩を押し返す。散乱した廃品の間で、二人は激しくもみ合った。ドンッ!ルーシーが無我夢中でアモラを突き飛ばした瞬間、アモラの頭が脆い木製テーブルの角に激突した。視界がぐるりと回り、たちまち暗闇に覆われる。そしてついに、アモラの体は力なく崩れ落ち、埃まみれの床に倒れた。ルーシーは荒い息を吐きながら、意識を失ったアモラを見下ろし、勝ち誇ったように笑った。素早くナイロンロープを取り出すと、アモラの両手を鉄柱に縛りつけた。結び目がしっかり固定されていることを確認すると、ポケットから携帯電話を取り出し、ダリウスに電話をかけた。「早く実行して!」ルーシーは有無を言わせぬ口調で命じると、一方的に通話を切った。しゃがみ込んだルーシーは、青白いアモラの頬を乱暴に叩いた。「さようなら、アモラ・シェーン。ようやくこの手であなたを消し去ることができるわ!」そう言い残すと、ルーシーは階段を駆け下り、すでに一階で準備を整えていたダリウスのもとへ向かった。その後ろで
太陽はすでに高く昇っていたが、マーベリック邸には、まるで居座るかのように冷たい空気が漂っていた。一晩中、怒りに理性を焼き尽くされていたマーベリックは、執務室のドアをノックする音によって、ようやく現実へと引き戻された。「入れ」マーベリックは短く命じた。声はかすれていた。彼の専属護衛の責任者であるブラムが、青ざめた顔で部屋に入ってきた。「旦那様……昨夜、アモラ奥様が通られたルートを確認いたしました」マーベリックは背筋を伸ばした。「それで? 彼女はどこだ? なぜまだ帰ってこない?」「奥様のお車が、郊外へ向かう三叉路の脇で発見されました、旦那様。エンジンは止まっていましたが、車のキーは差し込まれたままでした。しかし……奥様のお姿はありませんでした」マーベリックの心臓が止まったかのように感じられた。昨夜から必死に押し殺していた罪悪感が、突然、胸の奥からせり上がってきた。喉を締めつけられ、息苦しささえ覚える。昨夜の激しい口論が、頭の中で何度もよみがえった。自分が浴びせたひどい言葉。彼女を安っぽい女だと罵ったこと……。自分が理性を失っていたことは、わかっていた。ただ、ヴィクターに対する嫉妬に目がくらんでいたのだ。「くそっ!」マーベリックは執務机を激しく叩いた。机の上に置かれた花瓶が揺れる。「今すぐ二十人集めろ! 街中を手分けして探せ! アモラが見つかるまで、絶対に捜索をやめるな!」「かしこまりました、旦那様!」「それから、お前もだ」マーベリックは、ブラムの隣に直立していた自分の専属アシスタントを指さした。「俺と一緒に監視室へ来い。あの三叉路周辺の監視カメラをすべてハッキングしろ。今すぐだ!」一方、シェーン・グループの廊下では、ヴィクターの足取りがひどく重かった。手には私物を詰めた段ボール箱を抱えている。愛する女性の人生から完全に姿を消すため、会社を去ろうとしていたヴィクターは、出口へ向かう途中、アモラの秘書であるシスカのデスクの前で足を止めた。「シスカ……」ヴィクターは静かに彼女を呼んだ。シスカは顔を上げ、彼の腫れ上がった顔と腕に抱えられた段ボール箱を目にして、驚いた表情を浮かべた。「ヴィクター様? 何かご用でしょうか?」「アモラは……もう出社しているか? 少しだけ会いたいんだ。最後に、別れの挨拶をしたくて」シスカが答えるより先に
アモラのスポーツカーがエンジン音を轟かせ、夜の静寂を切り裂いた。人通りも車通りも少なくなり始めた街の道路は、胸の奥に渦巻く苦しみを吐き出すように車を走らせる彼女の姿を、ただ黙って見つめていた。右手はハンドルを強く握りしめ、左手は涙で濡れた頬を何度も拭っていた。声を押し殺した涙は、まだ完全には止まっていなかった。胸が大きく上下し、息を吸うことさえ苦しく感じられた。安っぽい女。その言葉が、壊れたレコードのように何度も耳の奥で響いていた。今回ばかりは、マーベリックも度が過ぎていた。彼は彼女のプライドを踏みにじっただけでなく、アモラの心にかろうじて芽生えかけていた敬意までも、粉々に打ち砕いたのだ。「五十倍……?」アモラは苦々しくつぶやいた。震える唇から、皮肉めいた笑いが漏れる。「返してやるわ、マーベリック。今この瞬間から、あんたの地獄から抜け出してやる!」彼女の頭は、すぐさま脱出する方法を探り始めた。個人名義で保有している会社の株を大半売り払うことになっても構わない。傲慢なマーベリックの足元で正気とプライドを失うくらいなら、財産を失うほうがずっとましだった。動揺で注意力が散漫になり、アモラの警戒心は大きく低下していた。屋敷を出てからずっと、一台の黒いセダンが自分の後をつけていることに、彼女はまったく気づいていなかった。キィィィィッ!アモラは目を見開いた。突然、セダンが進路を塞ぐように割り込み、人気のない道路の真ん中で横向きに停車した。彼女の体は衝撃で前方へ大きく投げ出されそうになった。アモラはブレーキペダルを思い切り踏み込んだ。自分の車のフロント部分と見知らぬ車との距離は、わずか数センチしか残されていなかった。心臓がいつもの倍の速さで激しく打ち始める。もはや怒りのせいではない。突然の出来事に、完全に動揺していたのだ。セダンから、がっしりとした体格の男が降りてきた。ダリウスだった。落ち着いているのに威圧感のある足取りでアモラの車に近づくと、窓を乱暴に叩いた。「開けろ!」男は外から命令した。アモラは素早く首を横に振った。本能が危険を告げていた。震える指でスマートフォンの画面を操作し、連絡先の一覧を開く。そこにはマーベリックの名前があった。だめよ。アモラは指を引っ込めた。彼女のプライドが、それを許さなかった。自尊心が激しく反発する。今ここでマーベリッ
マーベリックの手がようやくアモラを解放したのは、彼女の車の前にたどり着いたときだった。彼は一言も発することなく、まだ震えているアモラの指から車のキーを奪い取った。「マヴ、あなたの車は――」「部下に任せる」マーベリックは短く言葉を遮った。かすれた声は冷たく、有無を言わせない響きを帯びていた。彼は駐車場にいつの間にか現れていた黒いスーツ姿の男の一人に、さりげなく合図を送ると、アモラの車の運転席のドアを開け、そのまま乗り込んだ。アモラは長く息を吐き、こみ上げる苛立ちをどうにか抑え込んだ。それから車の周りを回り、助手席に腰を下ろした。ドアが閉まるや否や、マーベリックはアクセルを深く踏み込んだ。スポーツカーは、アモラの心臓が激しく脈打つほどの速度で街中を駆け抜けていく。彼女が横を見ると、夫の顎は依然として固く引き締まり、前方の道路をまっすぐに睨みつけていた。まるで目の前のアスファルトそのものが、長年の宿敵であるかのように。車内には、息が詰まるほど張り詰めた沈黙が漂っていた。「マヴ、スピードを落として! 事故を起こす気なの!?」アモラは抗議しながら、シートベルトを強く握りしめた。マーベリックは彼女の言葉を無視した。彼の運転する車は、個人所有の豪邸へと続く道に入ると、さらに速度を上げた。その瞬間、アモラは異変に気づいた。「どこへ行くつもりなの? この道は私の家に向かう道じゃない! マヴ、私は自分の家に帰りたいの!」「お前は俺の家に帰るんだ」マーベリックは彼女を一瞥することもなく、平坦な声で答えた。「嫌よ! そんなの認めない! 車を止めて、マーベリック! 今すぐ私を降ろして!」アモラの怒りが一気に燃え上がった。誰かに無理やり何かを押しつけられるのは嫌いだった。ましてや、こんなふうに一方的に行動を決められるなど、到底受け入れられない。マーベリックは突然、車を急停止させた。わずかな衝撃とともに、車は壮麗な邸宅の門をくぐっていた。彼はアモラに鋭い視線を向ける。その瞳には、危険な光が宿っていた。「よく聞け、アモラ。俺が自分の家だと言ったら、お前は俺の家に住むんだ。これ以上逆らうな。さもないと、今よりもっとひどいことになるぞ」低く響く声には、絶対的な威圧と脅しが込められていた。アモラは口をつぐんだ。マーベリックの圧倒的な支配力を前に、思わず息を呑んでし
アモラの手首をつかんでいたヴィクターの手が、別の逞しい手によって乱暴に引き剥がされた。ヴィクターは一歩よろめき、信じられないといった様子で目を見開いた。数日前、シェーン・グループのオフィスでちらりと見かけた見知らぬ男が、今、自分の目の前に堂々と立っていたのだ。その男――マーベリックは、まるでヴィクターなど進路を邪魔する虫けらにすぎないとでも言うように、氷のように冷たい視線を向けていた。アモラは黙ったままだった。その位置から、マーベリックの顎が硬く引き締まり、首筋の血管が浮き上がるのがはっきりと見えた。灰色の瞳には、燃え盛る怒りの光が宿っている。嫉妬しているんだわ。そう思ったアモラの胸に、わずかな驚きが湧き上がった。あのマーベリックが、ここまで激しい反応を見せるなんて、にわかには信じられなかった。「お前、誰だ? 俺たちのことに口を出すとは、いい度胸じゃないか!」ヴィクターは皮肉たっぷりに怒鳴りつけた。自信を取り戻した彼にとって、この見知らぬ男など、アモラとの過去を何も知らない、ただの邪魔者にすぎなかった。返事を待つこともなく、ヴィクターは再び前に進み、アモラの片手をつかんで引き寄せた。彼女を無理やり自分のそばへ移動させようとする。「アモラ、ここを出よう。こんな見知らぬ男のことなんて気にするな」だが、マーベリックは決して侮れる男ではなかった。素早く力強い動きでアモラの手を取り戻すと、彼女をぐいっと引き寄せ、その逞しい背中の後ろへ完全にかばった。自尊心を踏みにじられたと感じたヴィクターは、すぐさま前に出て殴りかかろうとした。しかし、マーベリックの動きのほうが速かった。ドガッ!容赦のない強烈な拳が、ヴィクターの高い鼻梁にまともに叩き込まれた。静まり返ったレストランに、恐ろしい衝撃音が響き渡る。ヴィクターは悲鳴を上げ、たちまち鮮血が流れ出した鼻を押さえた。よろめいた体が後ろのダイニングテーブルにぶつかり、置かれていたバラの花瓶が床に落ちて粉々に砕け散った。「マヴ! 何を――」アモラは彼の衝動的な行動に抗議しようとしたが、言葉を最後まで口にすることはできなかった。マーベリックがわずかに振り返り、鋭く威圧的な視線を彼女に向けたのだ。黙っていろという、明確な意思表示だった。「そこに立っていろ! 一センチたりとも動くな」低い声には、有無を言わせな







