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第975話

作者: 風羽
実は、桐島霞も内心穏やかではなかった。

しかし、愛らしい九条美緒の姿を見ると、気持ちが落ち着いた。

この子を、手放したくない。

この子が一人で生きていくなんて考えられない。たとえ養子にしたとしても、本当の親子のように絆は築けないだろう......だったら、思い切った人情を見せてあげよう。

水谷苑は大事な用事があったので、九条美緒を桐島霞に預けた。桐島霞は「私に任せてください。美緒ちゃんの面倒ちゃんと見ます」と安心させた。

水谷苑は頭を下げて感謝した。

彼女が去っていくと、九条美緒はその後ろ姿を見つめ、そして桐島霞に抱きついた。

桐島霞は満たされた気持ちになった。

......

水谷苑は20人の警備員を連れて、出かけた。

午後4時。

市庁舎の美術館には、多くの著名人が集まっていた。桐島宗助はシャンパンを片手に、余裕綽々の様子で立ち回っていた。地位も高く、容姿端麗な彼は、多くの貴婦人や令嬢に囲まれていた。皆、桐島宗助の魅力を一目見ようと必死だった......

そんな様子に、桐島宗助はとても満足していた。

入り口で、水谷苑は一人で入ってきた。20人の警備員は、別の指
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