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第119話

Penulis: 桜夏
「お爺様、俺が悪かったです。必ず透子にきちんと謝罪します。どうか……離婚協議書を提出しないでください」

蓮司は懇願するように言った。

電話の向こうで、新井のお爺さんはしばらく沈黙していた。透子自身がサインし、あれほど決然と出て行ったのだ。離婚は彼女自身の望みだろう。やがて、口を開いた。

「お前がサインしたかどうかはともかく、もう決まったことだ。これ以上透子につきまとうな」

「だめです、お爺様!どうかそんなことを……」

蓮司は慌てて言った。

「最初に透子と結婚させたのはお爺様じゃないですか!彼女を好きにさせたのもお爺様だ!それを今になって、自分の手で壊すなんて!

俺はもう透子を好きになってしまったんです。彼女なしではいられません。何も望みません、ただ、書類を提出するのだけはやめてください……」

蓮司は声を詰まらせ、卑屈に言った。

電話の向こうで、孫のその様子に、新井のお爺さんはとうとうため息をついた。

「離婚届はしばらくの間、わしの金庫にしまっておく。その間に透子と修復できれば燃やしてやる」

蓮司はそれを聞いて、途端に顔を輝かせた。

「じゃあ、役所には――」

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