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第834話

Author: 小春日和
福本英明は困ったように尋ねた。「金に困っていて、月に2000万欲しい」

「問題ない」

「新聞社には資金が必要だ」

「出資する」

「海城に住む場所がない」

「うちのMグループは食事も住まいも用意する」

「成立」

「ご協力よろしく」

真奈と福本英明は握手を交わし、横の大塚は呆然とした。

こんなふうに契約をまとめることがあるのか。

月に2000万、資金提供、食事も住まいも用意。これではまるで先祖を祀っているみたいだ。

真奈は横の大塚に言った。「契約書を作らせて。すぐに彼と契約する」

「社長……」

本当にもう少し考えませんか?

真奈が大塚に目配せすると、大塚はすぐに応じた。「はい、すぐに手配します」

入り口にいた社員たちは真奈が出てくるのを見ると、一斉に自分の席へ戻り、姿勢を正した。

真奈が人々を率いて撤退する様子は、まるでスパイドラマの一場面のようだった。

外に出ると、大塚がついに堪えきれず口を開いた。「社長、なぜそんな大金を彼に払うんですか!」

福本英明という名前は海城ではまったく知られておらず、どこから出てきたのかもわからない若造だった。

新興新聞社
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