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第 35 話

Penulis: スイカのキノコ
祖母からの電話だった。

真依はそっと尚吾を一瞥した。

ふいに視線が交わり、困りながらもどこか期待を込めた彼女の表情が、彼の瞳にくっきり映り込んだ。

真依は何か言って彼を急かそうとしたが、唇を開いたまま、結局何も言えなかった。小さく息をつき、踵を返して部屋を出ていく。

「おばあさん……」

電話を取りながら、真依はそっとオフィスのドアを閉めた。

「真依、尚吾に会えた?」氷川祖母の声が、受話器越しに聞こえてきた。

窓の外はすっかり暮れかけていた。部屋に灯りを点ければ、その光の眩しさで、彼女の視界はさらにぼやけてしまう。

このことだけは、真依には知られたくない。心配をかけたくないから。

今の彼女にとっ
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