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仲間を越える時

Penulis: 吟色
last update Tanggal publikasi: 2025-08-12 09:00:00
学院中央演武場。

昼下がりの陽光が、魔導結界に反射して眩しく揺れる。

観客席には一年生から三年生、教師陣までびっしりと詰めかけていた。

全員の視線が、これから始まる二つのリングへと注がれている。

「おお……いよいよカイとサクラか」

「ザガンもマリナも、どっちも相当ヤバいぞ」

ざわめきは、鐘の音と同時にすっと消えた。

対面するのは二組──カイ・ヴォルグ vs ザガン・グラード。

そして、サクラ・ミナヅキ vs マリナ・フェルネ。

両リングとも、開始の合図を待つ緊張が張り詰める。

カイは拳を握り、爪が食い込むほどの力を込めていた。

対するザガンは、無言で地面を踏み鳴らす。

その一歩ごとに砂が跳ね、足元に薄い土の甲殻が形成されていく。

「……来いよ」

カイの口元に、笑みとも挑発ともつかない表情が浮かぶ。

一方、サクラは静かに深呼吸を繰り返していた。

足元の魔法陣から淡い緑の風が立ち上り、髪とスカートを揺らす。

マリナは水球を掌で弄びながら、唇に薄笑いを浮かべた。

「……壊してあげる、その綺麗な風」

「できるなら、ね」
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