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第153話

作者: 花辞樹(かじじゅ)
それから千代とのトーク画面を開く。彼女のスマートフォンは、時々マネージャーに取り上げられてしまう。二秒ほど考えた後、景凪は千代の裏アカウントである『自渡』にメッセージを送った。

景凪:【咲苗に煎じてもらった薬、寝る前に最低一袋は飲むのよ。精神を安定させる効果があるから。いい子だから聞いてね。少し苦いけど、ちゃんと飲み干すこと】

千代は、苦いものが何よりも苦手だった。アイスコーヒー一杯でさえ、飛び上がるほど大騒ぎするのだ。

相手からは、即座にクエスチョンマークが一つだけ返ってきたが、すぐに取り消された。

数秒の間を置いて、新しいメッセージが届く。

自渡:【まだ起きてる?】

景凪は思わず笑ってしまった。夜更かしの常習犯である千代に、寝るのが遅いと心配されるとは。

景凪:【もう寝るところ。あなたは?今日も徹夜で撮影?】

そのスマートフォンの向こう側。山の中腹に佇む、梧桐苑と呼ばれる邸宅。

全ての照明が煌々と灯され、深い夜闇を、まるで白昼であるかのように切り裂いていた。

広大すぎるリビングでは、凄まじい爆音と喧騒が、熱気の渦となって沸き立っている。数十人の若い男女が、この場
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